コラム
» 2013年07月22日 06時00分 UPDATE

とあるコンビニオーナーの経営談議:本部は一方的に解約できるのか? アイスケースの中に入り込んだ、例の店を考える (1/5)

コンビニの従業員がアイスケースに入り、中の商品を下敷きにして寝転がった――。この写真がネット上でアップされ、炎上状態に。コンビニ本部はその店舗との契約を解除したが、問題はなかったのだろうか。

[川乃もりや,Business Media 誠]
誠ブログ

 ここ数日話題となっているのが、従業員が(オーナー家族という噂もあるが、確定情報ではないので「従業員」という表記にしておく)アイスケースに入り込んで遊んでいる写真をSNSに投稿し、炎上、店舗が閉鎖したという内容だ。

 コンビニ本社側の対応として下記のような文書が、掲載されている。

このたび加盟店との契約解約及び当該店舗の休業を決定いたしましたのでお知らせいたします。

下記対応の実施を決定いたしました。

(1)FC契約条項に基づく◯◯店とのFC契約解約

(2)当該従業員を解雇させ他従業員の再教育を実施

(3)上記に伴い、当該店舗を当分の間休業 

 【7/15(月)17時より】 

※近隣のお客様には大変ご迷惑をお掛けし申し訳ございません。再オープンの日程は決定次第お知らせいたします。

(4)全社員及び全国の加盟店に対し、お客さまに心をこめてよい商品を提供させていただくという基本的な姿勢と、安心・安全な商品を提供する指導を再度徹底

あらためて、お客さまに多大なるご心配・ご迷惑をお掛けしましたことを深くお詫び申し上げます。(参照リンク

 このコンビニ本社の対応について、さまざまな意見が交わされているようだ。そこで、本部対応で分かりにくい箇所について解説する。

 特に分かりにくいのは(2)について。該当従業員の解雇は問題ないだろうが、その後の、他従業員の再教育実施という部分が分かりにくい。

 通常閉店する場合には、従業員に予告解雇が行われる。なぜなら労働基準法により、1カ月前に通告することが決められているからだ。ところが今回の場合、予告する暇もなく閉店に至ったため、今後は本部・オーナー・従業員の間で話し合いがもたれ、他店舗へ移動する可能性もある。そのための、再教育だ。

 通常であれば、1カ月分の給与を支払い、予告なしの雇用契約解除となるのだが、従業員の生活もあるため、本部が介入して従業員の労働場所の確保が行なわれるのだろうと予測できる。

 (3)の休業と再開についても触れておこう。オーナーと解約したのに、また店を再開するの? と思われる人もいるだろうが、これは店舗の契約状態によって違う。該当店舗は、未定ではあるものの再開すると言ってる。これは、店舗が本部契約している物件であるということだ。

 コンビニ店舗には、大きく2つの契約がある。店舗物件がオーナーの持ち物である場合、コンビニ本部との契約が終われば、店舗は閉鎖しなければいけない(自力でコンビニをやらない限り)。

 もう1つは、本部が物件を賃貸契約し、オーナーが経営を行なう形だ。この場合、同一店舗であっても、オーナーが変わることがある。最も多いのは、オーナーが引退するケース。また物件は確保したが、オーナーが付かなかったりするとき、一時的に直営店営業することがある(後に、オーナー経営へと移行される)。

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