小飼:こう言ってはなんですが、自分はすごく非国民なのかな、と思っています。なぜなら日本人が世界のどこかで大きな業績をあげたりすると、スゴいのは彼や彼女であって、「日本人ではない」と思うんですよ。
松井:何年か前にノーベル賞を受賞した日本人が、もうとっくに米国籍だったということがありましたよね。
小飼:南部陽一郎さん※かな。
※南部陽一郎氏:日本生まれで米国の国籍を持つ理論物理学者。2008年にノーベル物理学賞を受賞した。
松井:「日本人って何だろう?」って考えさせられますね。 スポーツ選手の間でも国籍を変える人が増えてきました。そう考えると、「国籍って意味あるのかな」って思いますよね。僕もときどき米国の国籍を取得してもいいかなと思うのですが、たいした恩恵がないのでいまのところ申請していません。
僕が死んだときに米国人であったほうが、相続税がちょっと安いという話を聞いたことがあります。でもそれだと、僕はトクをしない(笑)。子どもたちの利益にはなるかもしれませんが、相続税を減らすためだけに米国籍になるかというと、どうでもいいなあと思いました。
でも、もし明確な恩恵があれば米国籍を取るかもしれません。もちろん米国にはこだわっていませんので、違う国籍を取るかもしれない。国籍って結局……ここの国籍だったら便利かな、といったものになっていますよね。
小飼:日本のパスポートは最強クラスか、ひょっとして「最強」と言い切っていいかもしれません。純粋な強さといえば、米国のパスポートも決して弱いわけではないですが、米国人は恨まれているので、持ってるがゆえに撃たれちゃったりすることもある。世界で一番恨まれてるのは米国だとすれば、次が英国。日本は中国と韓国を除けばそこまで恨みをかっていないし、普通の先進国としての強さもある。その意味では本当に強いパスポートですよ。
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