「メッツ コーラ男子」と「コカ・コーラ男子」を比較してみた――データから見るペルソナ図鑑消費者理解コトハジメ(3/3 ページ)

» 2013年06月24日 08時00分 公開
[大久保惠司,Business Media 誠]
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「メッツ コーラ男子」は、おしゃれな甘党?

 それぞれの消費傾向を見てみると、メッツ コーラ男子は「新しく出た商品は実際に買っていろいろ試してみる」人たちで、新商品の情報はまめにチェックしている傾向が強くなっており、新商品に関する感度の高い人たちと言えます。一方のコカ・コーラ男子は「直感的に気に入ったものを衝動買いすることが多い」「次から次へとほしいものが出てきて困る」などの傾向が強くなっています。どちらもコンビニにはよく行っているので、お菓子を買うシチュエーションが想定できます。

 メッツ コーラ男子が目指すセルフイメージは「頭がよい」「粋な遊び心がある」が特徴的で、コカ・コーラ男子は「かっこいい」「たくましい」などが挙がっています。どちらも、カジュアルファッションがお気に入りのようです。いつものようにペルソナイラストを掲載しますので、ご覧下さい。

甘い物を食べる罪悪感を和らげる

 先日、国連食糧農業機関(FAO)が食料摂取に関する報告書を発表しました。全世界で標準体重を超える人口が14億人に上り、そのうち5億人が太りすぎという推計を明らかにしたそうです。また、太りすぎなど「非感染性疾患」による経済損失は年間およそ140兆円と推計しています。経済損失の話になるかは別として、最近の傾向として肥満は「悪」というイメージが定着してきています。以前、チョコレート菓子のグループインタビューで若い女性が「甘い物を食べるのは『罪悪感』がある」という主旨の発言をしていたのを思い出します。

 コーラ好きの男性は「お菓子」に対する関心が高く、どちらかと言うと甘党です。メッツ コーラ男子は「食」に対するこだわりがさらに強いようです。食に関しては欲望を満たすのは容易ですが、その分「罪悪感」が強いのでしょう。トクホコーラはこの「罪悪感」を和らげてくれる効果があるのかもしれません。

 それにしても、コーラというあまり健康イメージの強くない飲料を、トクホの「健康的な飲料」に価値を転換してしまった「メッツ コーラ」。常識を逆手にとる商品開発が功を奏したのかも知れません。(コプロシステム 商品計画研究所 大久保惠司

※この記事は、誠ブログ「メッツ コーラ男子」と「コカ・コーラ男子」を比較してみた。ーデータから見るペルソナ図鑑(25)より転載、編集しています。

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