橋下市長どころではない!? カナダにもいた「暴走」市長伊吹太歩の世界の歩き方(4/5 ページ)

» 2013年06月06日 08時00分 公開
[伊吹太歩,Business Media 誠]

フォード市長のお騒がせ人生

 ちなみにフォード市長がコカインを吸引していたというのは、実は何も突飛な話ではない。というのも、4人兄弟であるフォードの兄2人が1980年代に麻薬取引に関わっていたというのが明らかにされているから。

 兄はともに元ドラッグの売人で、うちの1人は現在、トロント市議会の議員。今回の騒動でもフォード市長の広報担当のような役回りを演じている。もう1人のほうは、過去に麻薬取引に絡んで誘拐事件を起こして逮捕されている。さらに姉も似たようなもので、姉の元夫は麻薬中毒であり白人至上主義者たちとつながっているといわれている。

 「Gawker」が寄付の特典として用意したように、お騒がせのフォード市長はこれまで、橋下市長など足下にも及ばないような失言を繰り返してきた。失言からは、いかに彼がダメダメな人物かがよく分かる。例えばこんな調子だ。

「東洋人は犬のように働く……彼らはゆっくりと乗っ取っていく」

「(車道を走る自転車について)誰かが自転車事故で死んだら同情するが、結局、悪いのは彼ら自身だ」

「エイズになるのは麻薬やってる人か、同性愛者でしょ、たぶん」

「私の選挙区にホームレス用のシェルターを作ると考えることすら、有権者に対する侮辱行為だ」

 さらにひどいのはこれだ。アイスホッケーを観戦中に酔っぱらい大騒ぎしていたために、少し静かにしてほしいとお願いした男性に対して激怒、男性と一緒にいた妻に対して「イランに送って、レイプされたあげくに銃殺させてやろうか」と発言したのだ。当然、警備員に会場からつまみ出され、後に夫婦に詫びのメールを出した。

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