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» 2013年04月19日 08時00分 UPDATE

古田雄介の死とインターネット:尊厳を守って迷惑を防ぐ!――インターネットの遺品整理2013 (1/3)

人が亡くなってもインターネット上にある痕跡や資産、契約などの多くはそのまま残る。どんなものがあって、どう処理すべきか。実例に触れながら残された家族や友人の視点からみていこう。

[古田雄介,Business Media 誠]

著者プロフィール:古田雄介(ふるた・ゆうすけ)

1977年生まれのフリーランスライター。自ブログは「古田雄介のブログ」。


 前回は本人視点で「インターネットの生前準備」の策をまとめた(参照記事)が、今回は遺族や残された友人視点で「インターネットの遺品整理」の手段をみていきたい。

 人が亡くなったとき、ネット上の痕跡や所有物はほとんどが消滅か放置の道をたどる。それらの遺品に気付いてそれぞれを適切に処理できるのは、遺族や友人だ。故人が生前準備を徹底していれば、その一覧に沿って実務をこなせばいいが、実際は、故人がどんなネット遺品を持っていたのか、ゼロからリストアップするところから始めるほうが多いだろう。

死とインターネット 前回示した、ネット資産(ネット遺品)を放置した場合にたどる道。水色が無料、または支払い済みのサービス、黄色が課金制サービス、緑色が通貨系の資産と収入を示している

 骨の折れる作業だが、ネット銀行の預金口座のように法的にも重要な資産や、トラブルの元になる“迷惑の火種”が見つかるケースもあるので軽視できない。例えば、ネットオークションで出品中に突然死したため、何も知らない落札者がしばらく対処に困ってしまった例がある。サービスの仕組み上、落札者が実害を被る事態にはならいないが、憤りは事情を説明されない限り解消しないだろう。

死とインターネット 恨みを持つ人物の実名を挙げて自殺したとみられる男性のツイッター。最後の書き込みから3年近く経った2013年4月現在も「放置」されている

 また、これまで何度か伝えたとおり、スパムメッセージの温床になっているブログやホームページは大量に見つかる。訪れた人には、コメント欄のURLを踏んで何かしらの被害を受ける危険が常につきまとう状態だ。こういう温床化も、残された人がコメント欄を承認制にしたり画像認証機能を盛り込んだりすれば防げる。

 さらには、故人が意図的に埋め込んだ火種が見つかることもある。恨みを持った人物の実名を晒したうえで自殺したとみられるツイッターのアカウントは、約3年もそのままの状態で残っている。

 そうした火種を早期発見してトラブルを防ぐ効果があるので、実務的な意味でも、調査できる環境や立場にいるなら最低限のチェックはしておいたほうがいい(逆説的に、そうした詮索を好まないなら、しっかりと生前準備をしておいたほうがいいともいえる)。

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