「イチローは肩を叩かれながら辞めるより、惜しまれながら引退したい気持ちがとても強いようだ。その思いは同じヤンキースのチームメート、デレク・ジーターと共通している。彼が2シーズン以内に辞めるかどうかは分からないが、1つだけ言えることがある。
それはヤンキースでワールドシリーズを制覇することが、彼の野球人生の節目になるということだ。イチローは個人記録にばかり興味があると思われがちだが、実は一番欲しいタイトルこそがワールドチャンピオンの座。
イグチ(現ロッテ)がホワイトソックス、タグチがカージナルス、そしてマツイがヤンキースで次々とチャンピオンリングを手にするなか、日本人メジャーリーガー野手のパイオニアであるイチローは地区シリーズ優勝止まり。ワールドチャンピオンになっていない劣等感を抱いている」とは、ニューヨークの地元ケーブルテレビ局「YES」で長きに渡ってアナウンサーを務めるマイケル・ケイ氏のコメント。つまりイチローはヤンキースで世界一になった直後に現役からサッと退くつもりなのではないか――という読みだ。
真相は分からない。とはいえ、かつてイチローは「ボクは周りの人たちの予想を、いい意味で裏切るタイプ。外野でグチャグチャ言ってばかりの人を喜ばせるようなことだけはしたくないですからね」と語ったことがある。周囲から自身に対する低評価や限界説が飛び出すと、言葉ではなくプレーで“答え”を出してきた。シーズンはまだ序盤だ。突如として持ち上がった引退説を吹き飛ばすような今季の暴れっぷりを日本のファンは期待している。
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