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» 2013年04月15日 08時00分 UPDATE

サカタカツミ「就活・転職のフシギ発見!」:イマドキの新入社員はとても優秀――テンプレ就活生と問題解決能力 (1/3)

4月に入り、新卒採用が本格化しています。最近増えているのが、良くいえば情報収集や処理に長けた、悪くいえば「ネットで答えを探して乗り切」ろうとする就活生。今回は新卒採用で注目される「問題解決能力の差」についてこっそり書いてみます。

[サカタカツミ,Business Media 誠]

連載「就活・転職のフシギ発見!」とは?

 就活や転職、若年層を中心としたキャリアについて、仕事柄仕方なく詳しくなったサカタカツミが、その現場で起きている「当事者たちが気付いていないフシギ」について、誰にでもスルッと理解できるように解説するコラム。

 使えない部下が毎年出現するのはなぜなのか? その理由も、垣間見えるはずです。

著者プロフィール:サカタカツミ

 クリエイティブディレクター。1967年生まれ。長年、就職や転職、キャリアに関するサービスのプロデュースやブレーンを務めている関係で、就活や転職には詳しい。直近でプロデュースしたサイトは「CodeIQ」。著書に『こんなことは誰でも知っている! 会社のオキテ』『就職のオキテ』がある。

 個人的に書いている就活生向けのブログは、なぜか採用担当者たちから「読んでいて心が痛くなります。ホントに辛いです」という評価を受けている。Twitterアカウントは@KatsumiSakata


ay_skt01.jpg (写真と本文は関係ありません)

 先日、編集長の吉岡綾乃さんが「私、この間、初対面の人に『カレー好きな人ですよね?』と聞かれました。ついにカレーの人として定着してきたみたいです。サカタさんの記事のせいですよ? 本当はカレーばっかり食べているわけじゃないのになあ」と、カレーを食べながらぼやいていました。

 「ほら、こんなにきれいな夜景の見えるところで食事することもあるんですよ」などと、写真を見せて主張すればするほど違和感があるなと思いながら、そういえば就活生も「就活生とはこういう人たちだ」と型にはめて考えられがちだなと、あることを思い浮かべていたのです。


「就活生=テンプレ」という傾向が強くなってきた選考現場

 新卒採用が本格化し、多くの就活生が様々な企業の選考に忙しい毎日を送る時期になってきました。会社説明会の掛け持ちはどちらかというと受け身での忙しさなのですが、選考はそういうわけにはいきません。日々、企業のことを調べ、筆記テストや面接会場に足を運び、その結果に一喜一憂するとともに翌日の選考に備えてその反省をし、改善をするというサイクルを、就活生たちは必死になってクルクルとまわしているのです。

 気がついている人も多いと思うのですが、最近都心のカフェなどでは着慣れないスーツを身にまとい、思い詰めたような顔をしてスイーツを頬張る就活生が増えているはずです。そう、彼らはその時間以外は、それこそ大げさではなくずっと緊張している、という状態が続いているのです。

 しかし、最近ではそういうタイプばかりではなく「軽やかに」就活をこなしてしまう人たちが現れてきました。その人たちの特徴は「情報収集に長け、その処理能力も高い」という感じでしょうか。と、一見ホメているように書きましたが、実はそうでもなくて、実際には「ネットで答えを探してサクッと乗り切ろうと考えている」就活生といってもいいでしょう。彼らの多くは、選考の過程で企業が用意するさまざまな問題に対応するべく、ネットを駆使して調べ上げます。そして、そこに掲載されている(自称)最適解を見つけ出し、答えとして用意するのです。

 そういう能力を持ち合わせている就活生が少なかった時代には、その能力は十分に活きました(感覚としては3年くらい前まで)。もちろん、そういう能力は今のビジネス社会でも求められる力の一つですし、それが備わっていない時点で「うーん、この就活生は採用しても使えないかも」と、採用担当者たちは思ってしまいます。しかし、同時にそういう能力が一般的になりはじめているので、選考に挑む就活生の多くが「同じ問題には同じ回答」をし始めているのです。いわゆる「テンプレ化」といえるでしょう。みんなが同じような答えしかしない選考では、優劣に差が付くこともなく、同時に選考するサイドが「飽き飽き」してしまうという事態が起きはじめているのが、今の就活の現場なのです。

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