インタビュー
» 2013年04月12日 08時00分 UPDATE

音楽とコカ・コーラをSNSでシェアしよう――57年分のイヤーボトルに込めた日本コカ・コーラの狙いとは? (1/3)

「思い出のそばにはコカ・コーラと歌がある」をテーマに、日本コカ・コーラが3月から始めたキャンペーン「Share a Coke and a Song」。その背景にあった新たな挑戦を仕掛け人に聞いた。

[宮田健,Business Media 誠]

 「YUIの"CHE.R.RY"って2007年だったんだ。つい最近だと思ってた……」。コカ・コーラの新キャンペーン取材前に立ち寄った喫茶店で、実際にそのキャンペーンを試しながら、筆者と編集者は顔を見合わせた。

 これは、日本コカ・コーラが2013年3月4日から始めた「思い出のそばにはコカ・コーラと歌がある Share a Coke and a Song」というキャンペーン。最近、コカ・コーラやコカ・コーラ ゼロ(参照記事)のラベルに大きく西暦が書かれていることに気付いた人もいるだろう。そこには9けたのコードも記されており、それをスマートフォンに入力して"CHE.R.RY"を再生したのだ。

 このラベルとコードに込められた狙い、そしてShare a Coke and a Songキャンペーンに込められた想いとは何なのか? 日本コカ・コーラの仕掛け人に聞いた。

CokeCokeCoke Share a Coke and a Songキャンペーンで2007年のヒット曲を再生したら、YUIの"CHE.R.RY"が流れ出した

音楽はコカ・コーラブランドの“DNA”だ

 日本では1957年に登場した炭酸飲料「コカ・コーラ」。それ以来、音楽を効果的に使ったさまざまなCMが流れ、青春の記憶とともに覚えている人も多いだろう。その証左に、コカ・コーラのCMだけを集めたDVDも登場するほどだ。音楽とコカ・コーラの結びつきの強さは言うまでもない。

 あらためてShare a Coke and a Songの概要をまとめよう。キャンペーンの期間中、コカ・コーラの赤いラベル、そしてコカ・コーラ ゼロの黒いラベルは、大きく西暦が書かれた限定パッケージ(イヤーボトル)となる。店頭や自動販売機では、1957年から2013年までの57種類がランダムに提供される。

Coke 全57種のイヤーボトルがズラッと並ぶと壮観だ

 そこにはそれぞれの年にひも付いた9けたのコードも記されている。スマートフォンやPCでcocacola.jpにアクセスし、コードを入力すると、その年のヒット曲(邦楽、洋楽あわせて10曲、フルサイズ)をストリーミングで聴ける。さらにその情報をSNSでシェアすると、友人も30秒間だけ視聴できるのだ。

 Share a Coke and a Songの仕掛け人、日本コカ・コーラの小林香予さんは「コカ・コーラというブランドへの“関与度の強化”が大きな狙いです」と切り出す。関与度とは売上の数値だけではなく、消費者がコカ・コーラを見ているか、どう接しているかを日々調査した結果算出する数値だ。そして、主力製品であるコカ・コーラにおける関与度の絶対的な数値は高いが、まだ改善の余地があると判断したのだ。

 関与度を上げるための施策として、音楽に注目したのは必然だそうだ。「社内ではよく、音楽はコカ・コーラブランドの“DNA”だと言っているんです」。コカ・コーラにとって音楽は単なるマーケティングツールではなく、お客さんへのメッセージだと考えており、音楽を切り離して考えることはない。

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