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» 2013年04月08日 08時00分 UPDATE

サカタカツミ「就活・転職のフシギ発見!」:35歳で「初めて就職する」ことの困難さを、改めて考えてみた (1/3)

先日、ある女性の就職相談に乗ったというサカタさん。芸術系の大学を卒業し、その道に進んだ彼女は現在35歳。別の道を歩もうと正社員としての採用を目指し就職活動を開始したものの、世間の風は冷たかったといいます。

[サカタカツミ,Business Media 誠]

連載「就活・転職のフシギ発見!」とは?

 就活や転職、若年層を中心としたキャリアについて、仕事柄仕方なく詳しくなったサカタカツミが、その現場で起きている「当事者たちが気付いていないフシギ」について、誰にでもスルッと理解できるように解説するコラム。

 使えない部下が毎年出現するのはなぜなのか? その理由も、垣間見えるはずです。

著者プロフィール:サカタカツミ

 クリエイティブディレクター。1967年生まれ。長年、就職や転職、キャリアに関するサービスのプロデュースやブレーンを務めている関係で、就活や転職には詳しい。直近でプロデュースしたサイトは「CodeIQ」。著書に『こんなことは誰でも知っている! 会社のオキテ』『就職のオキテ』がある。

 個人的に書いている就活生向けのブログは、なぜか採用担当者たちから「読んでいて心が痛くなります。ホントに辛いです」という評価を受けている。Twitterアカウントは@KatsumiSakata


ay_skt01.jpg そばとジューシーのセット。沖縄では炊き込みごはんをジューシーと呼ぶそうです(写真と本文は関係ありません)

 「さあ綾乃さん、撮影してください」先日、編集長の吉岡綾乃さんとランチミーティングをしていたときのこと。美味そうな沖縄そばが運ばれてきたので撮影するように促すと「あれ、私、カメラ忘れてきたかも……」と言うのです。

 いやいやあなた、このコラムの冒頭の写真を撮影するために集まっているのに(嘘です。本当はちゃんと議題がありました)カメラを忘れるなんて……と私がブツブツ文句を言っていると「食事のときに、いつもカメラを持っているわけじゃないですよ」と、綾乃さんにちょっとムッとされてしまいました。そう言いながらiPod touchで沖縄そばを撮影している綾乃さんの姿を見て「できて当たり前」という話を思い出していたのです。


35歳女性、正社員経験ゼロの就職活動はとても難しい

 先日、ある女性の就職相談に乗りました。その女性は35歳。芸術系の大学を卒業し、そのままその道に進みました。年に数回は人前で披露する機会を得るほどの腕前でしたが、残念ながら専業というわけにはいかず、ずっと時間的にも融通の利く仕事をしながら、一生懸命その道に打ち込んできたのだといいます。練習内容を聞くと確かに大変な努力。ただ、それだけ打ち込んできたとしても「ご飯が食べられるレベル」には達しなかったのです。ここらが潮時ということで別の道を歩もうと決心。そこで、就職活動を開始したというわけです。35歳、正社員としての勤務経験なし。パッと聞いただけでも就職が大変なことは想像がつきますよね。

 本人も自覚していたのか、ビジネス系の資格をいくつか取得。対策は立てていたつもりでしたが、世間の風はとても冷たい。書類をたくさん出しても、ほとんどが門前払いですし、就職斡旋の会社にたくさん登録してみても、仕事はほとんど紹介されず。働いた経験がゼロというわけではなく、家でぼんやりして何も頑張ってこなかった、というわけでもない。その道を究めようと努力して、なおかつ、食べるために仕事もしていたのです。けれども、いざ就職しようと思い立った途端、いままでやってきたことが評価されない、ということになってしまったのです。

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