コラム
» 2013年04月02日 08時01分 UPDATE

窪田順生の時事日想:マインドコントロールを最もつかうのは誰か、そして解けていないのは誰か (1/3)

活動休止中のお笑いコンビ「オセロ」の中島知子さんが、久しぶりに情報番組に出演した。芸能マスコミは「まだマインドコントロールが解けていない」などと報じているが、心配なのは彼女だけではない。元首相も……。

[窪田順生,Business Media 誠]

窪田順生氏のプロフィール:

1974年生まれ、学習院大学文学部卒業。在学中から、テレビ情報番組の制作に携わり、『フライデー』の取材記者として3年間活動。その後、朝日新聞、漫画誌編集長、実話紙編集長などを経て、現在はノンフィクションライターとして週刊誌や月刊誌でルポを発表するかたわらで、報道対策アドバイザーとしても活動している。『14階段――検証 新潟少女9年2カ月監禁事件』(小学館)で第12回小学館ノンフィクション大賞優秀賞を受賞。近著に『死体の経済学』(小学館101新書)、『スピンドクター “モミ消しのプロ”が駆使する「情報操作」の技術』(講談社α文庫)がある。


 活動休止中のお笑いコンビ「オセロ」の中島知子さんが久方ぶりに情報番組に出演して話題になっている。

 ご存じの人も多いだろうが、中島さんは芸能マスコミから、同居していた女性占い師の「お告げ」によってさまざまな奇行に走っており、家族が奪還したことでようやくその占い師の支配下から逃れた、と報じられていた。それをご本人が「悪いのは私」としてマインドコントロール疑惑を全否定したのだ。

 芸能マスコミというのは政治マスコミと同じく、報じる側も「プレーヤー」として利害が複雑に入り組むため、かなりバイアスがかかる。ぶっちゃけ声の大きいほうが「勝ち」みたいなところもあるので、わりとよくガセネタも流れる。中島さんが正しい可能性も否めない。

 ただ、彼女と占い師の関係を見る限り、確かにマインドコントロールがあってもおかしくないとは感じる。そもそも「占い」は相談者がよせる全幅の信頼なくしては成立しない。マインドコントロールありきのビジネスだからだ。

 なんてことを言うと、占いを批判しているように聞こえるかもしれないがそうではない。この心理テクニックを用いた商売など山ほどある。占いに限った話ではなく、マインドコントロールというのは私たちの身の回りのいたるところに存在しているのだ。

 例えば「自己啓発セミナー」なんてのは分かりやすいが、「ダイエット」や「健康・美容」にまつわるビジネスもそうだ。「お金がない」とか「太っている」というコンプレックスを刺激し、問題を解決するためにはこの商品を買うべきだ、と巧みに誘導する。これがけしからんというのなら、営業マンの大半は仕事がなくなってしまうだろう。

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