アジアのリーダー都市を目指す福岡市、博多湾に“未来のまち”が誕生アイランドシティを舞台に(1/2 ページ)

福岡市にまたひとつ新たな魅力が加わった。今、博多湾に誕生した新しいまちが注目されている。福岡市の高島宗一郎市長に話を聞いた。

» 2013年03月18日 09時30分 公開
[PR/Business Media 誠]
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港湾、空港、鉄道、高速道路ICが半径5キロ圏内に集中している。交通利便性の高さは、福岡市の魅力のひとつ(クリックして拡大)

 「福岡市」と聞いて、どんなことを想像するだろうか? 九州で最も人口が多い、観光スポットがたくさんある、食べ物がおいしい……といったイメージが浮かぶかもしれない。いずれもその通りなのだが、ひとつ忘れていることがある。それは「ビジネスとして魅力のある街」であることだ。

 ビジネスエリアとして福岡市はどんな魅力があるのだろうか。一度でも足を運んだことがある人はまず「交通の利便性」を挙げるに違いない。市内には福岡空港、博多駅、高速道路IC、博多港が半径5キロメートル圏内に集中しているので、アクセスの良さは“世界有数”といっても過言ではないだろう。例えば、東京駅―羽田空港は34分、大阪駅―関西空港は50分の時間がかかるが、博多駅―福岡空港はわずか5分で到着するのだ。

 また福岡市では、陸・海・空、それぞれの交通機関で新しい動きが起きている。陸路では2011年3月に、九州新幹線(博多―鹿児島中央)が全面開通した。海路では、外国クルーズ船の寄港回数は、全国トップに。空路では、格安航空会社(LCC)が相次いで参入。今年はヨーロッパ各地への航空・鉄道路線が充実しているアムステルダム(オランダ)への直行便が就航するほか、シンガポール行きが毎日運航へ増便となる。

市民の9割が「福岡市は住みやすい」

 都市活力と人口は大きな関連がある。日本の人口が減少している中で、福岡市は2011年6月に京都市を抜き、政令指定都市の中で6番目に。また大都市の中で、総人口に占める若者率(15〜29歳)と女性の割合が最も高い(国勢調査2010年より)。若者が多い背景には、多くの大学・短期大学が集積しており(約20校)、国内はもちろん海外からの留学生を積極的に受け入れているからだ。

 福岡市の人口は増えているが、実際に住んでいる人はどのように感じているのだろうか。福岡市民に聞いたところ「住みやすい(どちらかというとを含む)」と答えた人は93.9%(2012年度市政に関する意識調査)。また全国のビジネスパーソンに聞いたところ、福岡市は「住みやすかったところ」で1位、「希望するところ」で2位にランクイン(日経産業消費研究所調査)。住みやすかった理由は「買い物や交通の利便」「住環境」などが上位に並んだ。

福岡市民の9割は住みやすさを感じている

 また社会的・環境的に持続可能な都市づくりを促進している国連機関「国連人間居住計画(ハビタット)」の福岡本部は、福岡市の住環境が優れているとして「福岡モデル」を各国に推奨すると発表した(2011年)。住みやすい理由として「都市部に近代都市機能のすべてを備えるが、渋滞は少ない」「開発と環境、都市と郊外、近代性と伝統などのバランスがよく、生活の質が高い」などを挙げている。

 交通の利便性がよく、住みやすい――。このような福岡市において、現在アイランドシティ整備事業が博多湾東部で進められている。

アイランドシティは福岡市の中心地からクルマで約11分で行ける。市内の主要交通拠点とのアクセスが良い

アイランドシティの魅力

 アイランドシティとは、博多湾東部に埋め立て方式で整備を進めている大型開発事業。自然との共生をキーワードに、快適な住環境の形成や新しい産業の集積拠点の形成を目指して整備が進められている。1994年に埋立工事が着工。2005年に住宅への入居が始まり、その後は福岡市で初となる公立の小中連携教育校が開校するなど、約5100人(2013年2月末現在)が暮らしている。

海から見たアイランドシティ。環境共生のまちづくりを目指している(左)、全長約430メートル、海上遊歩道「あいたか橋」。2013年3月に完成し、さらにアクセスがよくなった。また海を囲む約3キロメートルのウオーキングコースも誕生した(右)

 2012年には「CO2ゼロ街区」(照葉スマートタウン)がまちびらき。太陽光発電、家庭用燃料電池、蓄電池やこれらを制御するHEMS(ホーム・エネルギー・マネジメント・システム)など最先端の機器等を導入し、CO2排出量をゼロにするという全国でも例をみない先進的な取り組みが進んでいる。また2014年には小児専門高度医療施設である「福岡市立新病院(こども病院)」が開院予定。さらに2015年には「新青果市場」の開場が予定されるなど、さまざまな開発が計画されている。

緑豊かで美しい街並みが広がる「照葉(てりは)のまち」(左)、「照葉のまち」にある鎮守の森(右)

 アクセスの良さも魅力である。クルマによる交通アクセスで、福岡空港からは約15分、博多駅からは約11分、福岡ICからは約10分で到着する。またアイランドシティでは、1日約160便のバスが運行。2014年春(予定)には、バス運行拠点施設が設置されることとなっており、バス路線のさらなる増便が期待される。

 このようなアイランドシティ整備事業の目的のひとつが、「新しい産業の集積拠点の形成」である。今後の成長が期待できる「健康・医療・福祉」「アジアビジネス」などの産業の集積を図っている。また大型コンテナ船が着岸できる国際コンテナターミナルが整備され、アジアだけでなく、世界とつながる「国際物流拠点」を目指しているのだ。

 都市と自然が融合した素晴らしい景色を楽しむことができるのも、アイランドシティの魅力のひとつ。朝日や遠くの海にしずむ夕日を眺めるだけでなく、市街地の夜景も一望することができる。博多湾に誕生した新しいまちにどのような可能性があるのか。福岡市の高島宗一郎市長に、その魅力や優位性などを語ってもらった。

アイランドシティで最も高いタワー。この近くに病院や介護施設などが建ち並ぶ(左)、緑が広がるアイランドシティ中央公園。パビリオン「ぐりんぐりん」の中には植物園が設置されている(右)

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アイティメディア営業企画/制作:Business Media 誠 編集部/掲載内容有効期限:2013年3月31日