進むクラウド化、デジタル化―最新会計ソフト活用で業務効率アップ

確定申告を2日で終わらせる、「青色申告ソフト」の使い方増税サバイブ術(9/9 ページ)

» 2013年03月14日 08時00分 公開
[奥川浩彦Business Media 誠]
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家事按分は一瞬で終了する

 売り上げ、経費、固定資産、減価償却が終わればいよいよ最後の仕上、ゴールは近い。決算書や確定申告書に進む前に通帳の残高と記帳したデータが合っているか、送られてきた支払調書と売り上げ、源泉徴収が合っているかなど、可能な限り記帳データに間違いがないかを確認する。

 問題がなければ家事按分を行う。家事按分の処理は、前回の導入設定で按分する科目をしっかり分けてあれば一瞬で終わる作業だ。

決算・申告のタブから家事按分をクリック
科目、補助科目、按分する値に間違いがないことを確認したら仕訳書出をクリック
確認画面がポップアップするので「はい」
年度末12月31日の日付で借方に事業主貸の仕訳が作成される。経費が大幅に減るのでガッカリする作業だ
家事按分が終わったら青色申告決算書をクリックすると確定申告モジュールが別ウィンドウで立ち上がる
いきなり警告画面がポップアップするがこの段階では気にしない
申告メニューのプルダウンの申告設定をクリック
申告設定の項目が並ぶので、必要なものを開いて作業を進める
申告書に記載する提出日を入力
作成する申告書を選択。通常は第一表、第二表を選択
事業主の情報は「取込」をクリックすると導入時に入力した内容が反映される
控除額を開くと65万円の控除や10万円の控除が選択できる。入力が終わったら帳票に反映をクリックし終了だ
操作ナビには決算前の作業や決算書、申告書に関する説明が表示される
住所、氏名の確認では、1ページ目の上段がハイライト状態となるので必要であれば記入する
減価償却はすでにチェック済みだが、間違いがあればソフトから指摘を受けることになる
「警告内容を確認しよう」をクリックすると発生している問題を指摘してくれる
地代家賃の内訳に住んでいるマンション名や本年中の賃借料、按分した経費算入額を入力する
入力が完了すると警告が消え、警告マークの黄色も消えた
これで決算書4ページは完成
印刷を実行しよう
続いて確定申告書に進む
初めての人は解説に目を通そう
最初は第二表を開き、所得の内訳(源泉徴収額)から記入する
記入したい項目をクリックすると入力画面がポップアップするので、必要な部分を支払調書を見ながら入力する
入力完了
続いて社会保険料控除も手元に届いた24年度中に納めた金額の証明書を見ながら入力
小規模企業共済で節税している人は年間の支払額を記入する
生命保険は保険屋さん送られた証明を見ながら入力する
配偶者、扶養親族などの情報も入力する
第二表の入力が第一表に反映され、社会保険料83万円、小規模企業共済に72万円……と自動的に記載される
最後に印刷して完了だ

 しっかり記帳してあれば決算処理は簡単に終了する。やはり確定申告の最大の山は経費の入力だ。効率よく入力すれば業種によっては2日程度で全ての作業を終わらせることができるだろう。

監修:税理士 木村聡子(きむら・あきらこ)

 2000年に木村税務会計事務所を設立。ブロガー税理士の草分け的存在。セミナー講師や執筆について多数の実績があり。カフェ好きが高じてオフィスをカフェ風にしてしまったほど。ブログでは税金に関するトピックだけでなく、カフェラリーのデータも掲載中。

事務所名:木村税務会計事務所

住所:〒158-0097 東京都世田谷区用賀2-11-10 ケヤキアパートメント201


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