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» 2013年03月12日 08時00分 UPDATE

博報堂・吉川昌孝のデータで読み解く日本人:日本人の住まいの考え方――どう変化している? (1/4)

3月といえば、引っ越しのシーズン。日本人は住生活についてどのように考えているのだろうか。博報堂生活総合研究所が行っている調査の結果から、住まいの考え方を見ていこう。

[吉川昌孝,Business Media 誠]

博報堂・吉川昌孝のデータで読み解く日本人:

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 30年以上にわたり生活者を研究し続けてきた「博報堂生活総合研究所(生活総研)」。同研究所の主席研究員である吉川昌孝氏が、生活総研オリジナル調査「生活定点」などのデータを用いて、“時代の今とこれから”を読み解きます。

 「生活定点」とは、1992年から20年間にわたって隔年で実施している時系列調査。衣食住から地球環境意識に至るまで、人々のあらゆる生活領域の変化を、約1500の質問から明らかにしています。現在、生活総研ONLINEで20年間のデータを無償公開中。こうした生活者データから得られる“ターゲット攻略のヒント”はもちろん、ビジネスパーソンの日々の仕事に役立つ“データを読み解く技術”などもご紹介していきます。


著者プロフィール:吉川昌孝

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 博報堂生活総合研究所研究員、および動態研究グループ・グループマネージャー。1965年愛知県生まれ。慶應義塾大学商学部卒、同年、博報堂入社。マーケティングプラナーとして得意先企業のマーケティング戦略立案業務を担当。2003年より生活総合研究所客員研究員となり、2004年より生活総合研究所に異動。2008年より未来予測レポート『生活動力』のプロジェクトリーダー。著書に『亞州未来図2010−4つのシナリオ−』(阪急コミュニケーションズ・共著)、『〜あふれる情報からアイデアを生み出す〜「ものさし」のつくり方』(日本実業出版社)などがある。2008年より京都精華大学デザイン学部非常勤講師。


 みなさん、こんにちは。博報堂生活総研の吉川です。長期時系列調査「生活定点」をベースに日本人の今とこれからを探るこのコラム、第4回目のテーマは「住まい方」です。

 3月は移動の季節。卒業、入学、就職、転勤に伴う最大のお引っ越しシーズンです。たとえ引っ越さなくても、春からの新生活に向けて、衣替えや模様替え、新しい家具をそろえたりなど、忙しくなるのがこの季節。「生活定点」では「住生活の中で、あなたご自身にあてはまるものはなんですか?」という質問で、生活者の皆さんが「そう思う」とするものに○をつけてもらっています。選択肢は以下の16個。

(1)自分で家や家具などの修理、修繕をする方だ

(2)住まいは便利なところよりも自然環境を重視する方だ

(3)住むなら一戸建ての方がよいと思う

(4)自宅(自分の部屋)のインテリア・コーディネイトに興味がある方だ

(5)持ち家よりも賃貸の方がよいと思う(最新調査2012年時点のみ)

(6)室内に観葉植物や鉢植えがある

(7)木の床(フローリング)が好きだ

(8)純和風の部屋には憧れがある

(9)住まいは安全であることが第一だと思う

(10)住まいのダニ、ホコリ、カビなどが大変気になる方だ

(11)部屋数を減らしても、1つの部屋のスペースを広げたい方だ

(12)自分の家の中の住みごこちがよければ、外の環境は気にならない方だ

(13)個室よりも家族で一緒にすごすスペースを充実させたいと思う

(14)地震に備えて、家具などを固定している

(15)防災袋や非常食を常備している

(16)住まいは地盤の強さや海抜の高さを重視する方だ(最新調査2012年時点のみ)

 いかがですか? もちろんこれ以外のこともあるとは思いますが、今回はこの16個と、合わせて聞いている「充実させたい家の設備や機器」に対しての質問の中から、1992〜2012年の20年間で特徴的な動きをしたものをご紹介しつつ、日本の住まいの行方について考えてみたいと思います。

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