ダイシン百貨店にみる総シニア時代の「居られる店」づくりカイモノマーケティング(3/3 ページ)

» 2013年03月08日 08時00分 公開
[澤地正人,Business Media 誠]
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目指すのは売れるではなく、居られる店

 商品を売るときに、「モノではなくコトを売る」とよく言われます。例えば、「ミネラルウオーターはいかがですか?」ではなく、「毎朝コップ1杯のおいしい水で健康的な生活はいかがですか?」というように、商品(モノ)ではなく、それにまつわるコトを売るという意味です。

 これから来る総シニア時代において、ある程度欲求が満たされたシニア世代が買う理由を見つけるには、モノ・コトだけでなく、「ココロ(の充足)」までを売ることが重要になっていくはずです。

カイモノ

 ココロの充足とは、ダイシン百貨店のように、昔から使っている商品がある安心感、何もなくてもつい行ってしまう居心地の良さ、店員との会話の楽しさ、近隣店活性化・弁当宅配といった地域への貢献などによってもたらされる「付加価値」なのです。

 モノを買う理由が生まれにくくなる総シニア時代においては、ココロの充足を得るために、「売れる」ではなく「居られる」店づくりを目指して、お客さんと一緒につくっていく共創が重要なテーマになるのです。

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