Windows 8で何が変わったのか? 初心者の疑問をひも解くビジネスにもプライベートにも使えるWindows 8【前編】(2/2 ページ)

» 2013年02月15日 12時00分 公開
[笠原一輝,Business Media 誠]
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従来のユーザーインタフェースとただ1つ違うところ

 「8」は、新しいユーザーインタフェースを導入したからといって、従来のアプリケーションやユーザーインタフェースが使えないわけではない。

 「8」でも、Modern UIのスタートメニュー上にある「デスクトップ」のタイルをタッチするかマウスでクリックすれば、見た目は「7」そのものだ。ただ1つを除いて違和感なく利用できる。

 そのただ1つが、前述のスタートボタンの廃止だ。従来の「7」までのWindowsでは、スタートボタンを押すと表示されるスタートメニューからアプリケーションを呼び出す仕組みになっていた。それが、「8」のデスクトップはスタートボタンを廃止している。これが従来の「7」までのWindowsのユーザーインタフェースとの大きな違いとなる。

 ただしアプリケーションの起動は、Modern UI側からできるほか、従来のWindowsと同じようにデスクトップにショートカットを置くこともできるし、「7」の時と同じようによく使うアプリケーションはタスクバーにピン留めできるようになっている。よく使うアプリケーションは一度ピン留め設定をしておけば、次回からはデスクトップに切り替えてすぐに利用できる。

 そうしておけば、デスクトップのユーザーインタフェースでスタートメニューがないことにも、特に不満を感じることはないだろう。

 さらに「8」のデスクトップでは、いくつかの例外はあるものの、「7」以前に発売しているWindows向けアプリケーションも利用できる。オフィスソフト「Microsoft Office」シリーズはもちろん、アドビ システムズの写真加工ソフト「Adobe Photoshop」、弥生の会計ソフト「弥生会計」、サイバーリンクのDVD再生ソフト「PowerDVD」など、従来のアプリケーションを「8」でも利用することができる(一部OSのバージョンに依存する例外はある)。

「8」のデスクトップでは、いくつかの例外はあるものの、「7」以前に発売しているWindows向けアプリケーションも利用できる

起動時間がちょっと短くなった

 なお、見た目に違いはないので見過ごされることも多いが、「8」では起動や終了に掛かる時間が短くなっている。「8」で導入した“高速スタートアップ機能”を有効にすると、Windowsの終了時に次回の起動を高速にするための情報を収集し、それを利用して次回の起動を高速化している。これによりいわゆる再起動が従来よりも高速化し、待ち時間が減っている。

 この他にも、OSに最初からロードされているモジュールを減らすことなどにより、従来の「7」に比べても動作が軽くなっているなど、性能面での改善も見逃せないポイントだ。

 まとめると(1)「8」はModern UIとデスクトップという2つの顔(ユーザーインタフェース)を備えている。(2)アプリケーションは、従来のWindowsアプリケーションと、Microsoftが「8」端末向けに公開している「Windowsストア」からダウンロードしたものを実行できる。また高速スタートアップ機能などの導入により、応答性の改善などOSそのものの基本機能も大きく改善しているのだ。

 後編では、「8」の特徴の1つとも言え、Windows搭載機ではこれまであまり見られてこなかったタブレットにフォーカスして見ていこう。

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