コラム
» 2013年02月01日 08時02分 UPDATE

杉山淳一の時事日想:快速電車が消える――そこに鉄道会社の“野望”が見えてきた (1/6)

今年も3月半ばに多くの鉄道路線でダイヤ改正が実施される。新幹線の高速化や新型車両の投入など、にぎやかな話題が報道される。しかしそれだけではなく、鉄道会社の事業戦略の一端が見え隠れしているかもしれない。

[杉山淳一,Business Media 誠]

杉山淳一(すぎやま・じゅんいち)

1967年東京都生まれ。信州大学経済学部卒。1989年アスキー入社、パソコン雑誌・ゲーム雑誌の広告営業を担当。1996年にフリーライターとなる。PCゲーム、PCのカタログ、フリーソフトウェア、鉄道趣味、ファストフード分野で活動中。信州大学大学院工学系研究科博士前期課程修了。2008年より工学院大学情報学部情報デザイン学科非常勤講師。著書として『知れば知るほど面白い鉄道雑学157』『A列車で行こう9 公式ガイドブック』など。公式サイト「OFFICE THREE TREES」ブログ:「すぎやまの日々」「汽車旅のしおり」、Twitterアカウント:@Skywave_JP、誠Styleで「杉山淳一の +R Style」を連載している。


 毎年3月になると、ほぼ全国の鉄道会社で一斉にダイヤ改正が実施される。2013年は3月16日にJRグループがダイヤ改正を行う。そして大手私鉄もたいてい同じ日だ。理由は簡単で、鉄道会社間の相互乗り入れが各地で行われているから。相互乗り入れ路線はお互いの列車を共有する関係にあるから、相手と同じ日にダイヤを改正しないと車両のやりくりができなくなる。直通しない路線でも、同じ日のほうが利用客に認識してもらいやすいから、どの会社もなんとなくJRのダイヤ改正日に収束していく。

 3月16日のダイヤ改正では、JR東日本は「スーパーこまち」の登場、E5系による時速320キロメートル運転が大トピック。JR東海は東海道新幹線の新型「N700A」と最大1時間10本の「のぞみ」運転が大きい。JR西日本とJR九州は両社直通新幹線の拡充や在来線特急などが目玉になる。

 しかし、こうした派手な話題だけではなく、私たちに身近な通勤路線でもダイヤの見直しが行われる。通勤通学の所要時間が変わり、便利になるか不便になるか。最寄り駅のポスターや案内表示、鉄道会社のWebサイトを見ておいたほうがいい。

yd_sugiyama6.jpg 毎年3月になると、ほぼ全国の鉄道会社で一斉にダイヤ改正が実施される
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