「It's okay.」は“大丈夫”じゃない――上から目線にご注意ネイティブに伝わるビジネス英語(1/2 ページ)

» 2013年02月01日 08時00分 公開
[デイビッド・セイン,Business Media 誠]

集中連載「ネイティブに伝わるビジネス英語」について

 本連載は、日本人の英語を知りつくしたベストセラー英語教師、デイビッド・セインさん執筆の書籍『出社してから帰るまで ネイティブに伝わるビジネス英語700』『30秒英語プレゼン術 エレベーター・スピーチでビジネス英語のレベルが一気に上がる!』『打ち合わせから出張まで ネイティブに伝わるビジネス英語 ワンランクアップ編』(アスコム刊)から一部抜粋しています。

 ――あなたは残念な英語になっていませんか? ビジネス英語では、日常英会話よりもさらに、伝えたいことが正確に、はっきりと伝わることが大切です。

 でないと、思わぬ誤解から、仕事が失敗に終わったり大きな損失を出してしまったり、相手を怒らせてしまう可能性があるのです!

 しかし、実際のビジネスシーンでは「使ってはいけない表現」を使ったり、「誤解されやすい表現」を使ったり………。残念なビジネス英語が飛び交っています。そして、そのことに気付いていないのは話している本人だけだったりします。

 書籍では、使ってはいけない表現と、ネイティブに「ちゃんと伝わる」表現を紹介しています。


 日本人の英語を知りつくしたベストセラー英語教師、デイビッド・セインさんによる連載「ネイティブに伝わるビジネス英語」。第4回は、お礼と謝罪編です。

 →連載「ネイティブに伝わるビジネス英語」バックナンバーはこちら

チャプター4:お礼と謝罪編

 まずは、意味は似ていますがネイティブには伝わりにくい表現から。

どういたしまして。

  • It's my pleasure.
  • It's okay. ←ネイティブには伝わりにくい表現

 お礼を言われたら、こちらも気持ちのよいひと言を返したいもの。It's my pleasure.「それは私の歓びです」、すなわち「どういたしまして」というフレーズを覚えておきましょう。

 「いえ、大丈夫ですよ」のつもりでIt's okay.と言うと、これはネイティブの耳には「ま、いいよ」「ま、いいか」「ま、許す」とちょっと上から目線のひと言に聞こえてしまいます。


迷惑を掛けて申し訳ない。

  • I'm sorry for troubling you.
  • I feel sorry for you. ←ネイティブには伝わりにくい表現

 ドラマや映画で、悪人に対して「何てかわいそうな人なんだ」と言う場面があります。「あなたは人間として、最低な人だ。私はそんなあなたに同情せざるを得ないよ」という意味に近いのが、I feel sorry for you.です。そんなつもりはちっともないのに、こんな風に聞こえてしまったら大変。

 しかし、この表現もI feel sorry for her.「彼女を気の毒に思うよ」のように第三者に対して言うのであれば、問題はありません。迷惑を掛けたことをお詫びするフレーズとしてはI'm sorry for troubling you.「迷惑を掛けて申し訳ない」とかI'm sorry this happened.「こんなことになって申し訳ない」などがお勧めです。


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