本連載は、日本人の英語を知りつくしたベストセラー英語教師、デイビッド・セインさん執筆の書籍『出社してから帰るまで ネイティブに伝わるビジネス英語700』『30秒英語プレゼン術 エレベーター・スピーチでビジネス英語のレベルが一気に上がる!』『打ち合わせから出張まで ネイティブに伝わるビジネス英語 ワンランクアップ編』(アスコム刊)から一部抜粋しています。
――あなたは残念な英語になっていませんか? ビジネス英語では、日常英会話よりもさらに、伝えたいことが正確に、はっきりと伝わることが大切です。
でないと、思わぬ誤解から、仕事が失敗に終わったり大きな損失を出してしまったり、相手を怒らせてしまう可能性があるのです!
しかし、実際のビジネスシーンでは「使ってはいけない表現」を使ったり、「誤解されやすい表現」を使ったり………。残念なビジネス英語が飛び交っています。そして、そのことに気付いていないのは話している本人だけだったりします。
書籍では、使ってはいけない表現と、ネイティブに「ちゃんと伝わる」表現を紹介しています。
皆さん、こんにちは。デイビッド・セインです。皆さんに質問です。日常英語とビジネス英語、その最大の違いは何だと思いますか?
その違いは、表現などの間違いをどこまで許容してくれるかだと私は思います。日常英語は、少しくらい間違えても正直に言ってしまえば大丈夫。相手もあなたの英語を理解しようとしてくれることが多いので、ニュアンスが分かればあなたの言いたいことは伝わります。
でも、ビジネス英語となるとそうはいきません。あなたが接するのは、説得しなければならない相手だったり、交渉しなければならない相手だったり、言い訳しなければならない相手だったり――。ちゃんと自分の意図を伝えないと、大きな誤解を生んだり、時にはビジネスで大損害を被ることもあるのです。
本連載では、日本人が間違えやすい、誤解しやすいビジネス英語や、知っていると役立つ活用頻度の高い、使える表現を紹介していきます。ぜひ、ビジネス英語を自分のものにしてください!
→連載「ネイティブに伝わるビジネス英語」バックナンバーはこちら
Hello.が正式な言い方で、そのカジュアル版がHi.だと思っている人も少なくないようですが、ネイティブに、そのような使い分けはありません。ただし、Hello.と言われたらHello.と答え、Hi.と呼びかけられたらHi.と答える。このようなオウム返しのあいさつはスマートではないのです。
Hello.と言われたらHi.で返し、Hi.と言われたらHello.で返す。それがネイティブ流。ネイティブの感覚では、Hello.をHello.で返したり、Hi.をHi.で返すのは、何だかとても変なことなのです。
今回は朝の出社時によく使う言い方を紹介します。外部の人に対しては、たとえ上司であろうと社内の人間の姓に敬称を付けないのは日本人の共通認識。しかし、ネイティブは部下を叱る場合以外は敬称なしで姓を呼ぶことはあまりありません。
ネイティブはビジネスでも、ファーストネームでお互いを呼び合います。相手に対しては、例えばSteven-san、自分が呼ばれるときはTanaka-sanのように「san」を使うことで呼びやすくなるはずです。
以下、よく使う例を紹介します。
あいさつをする際に名前を付ければ、よりフレンドリーな印象になります。
相手の状況を尋ねる言葉で、これも立派なあいさつです。教科書英語のHow are you? よりもお互いの距離を近づける言い方となります。
特に具体的な内容を尋ねるというよりも、休み明けの人へのあいさつ代わりといった感じの一言です。
「よろしくお願いします」はビジネスの場では定番のあいさつ。どんな場面でも使えるこの日本語に相当する英語はありませんが、その場に合わせて英語を使い分けましょう。「今日も全力を尽くしましょう」が直訳です。
プライベートでもビジネスの場でも柔軟に使えるのはこのフレーズでしょう。
be delayedは「遅れる」の意味です。
go offは「(警報機や目覚ましのアラームが)鳴り出す」の意味です。
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