1974年生まれ、学習院大学文学部卒業。在学中から、テレビ情報番組の制作に携わり、『フライデー』の取材記者として3年間活動。その後、朝日新聞、漫画誌編集長、実話紙編集長などを経て、現在はノンフィクションライターとして週刊誌や月刊誌でルポを発表するかたわらで、報道対策アドバイザーとしても活動している。『14階段――検証 新潟少女9年2カ月監禁事件』(小学館)で第12回小学館ノンフィクション大賞優秀賞を受賞。近著に『死体の経済学』(小学館101新書)、『スピンドクター “モミ消しのプロ”が駆使する「情報操作」の技術』(講談社α文庫)がある。
子どもの頃、「ロッテのビックリマンシール」が大人気だった。「スーパーゼウス」という天使や悪魔のシールがオマケについたチョコのことで、30代ぐらいの男性ならばご記憶にある方も多いのではないか。
そんなブームの真っただ中、「ロッチのドッキリマンシール」なんてのを出す某玩具メーカーがあわれた。クラスのほとんどの男子が「パクリじゃん」と失笑しているなかで、そのいかがわしさにハートを鷲掴(わしづか)みにされて、ひとりこっそり集めていた。
なぜ子どもでも分かるようなインチキをやるのか。なぜもうちょっとうまく真似をしないのか。「超神ゼウス」なんてシールを眺めながら、理解不能なオトナの世界に思いを馳せたものだ。
生来そういう人間なので、オトナになってからもちょいちょい“ロッチ的”なものを見ると、思わず手が伸びてしまう。
少し前、とある都内の祭りの露店で購入した「キョロ2」もそんなひとつだ。
ボディを押し付けるように後ろに引いて、手を離すとビューンと走る「プルバックカー」というクルマのオモチャ。そう聞くと、「名前の響きから察するに、チョロQをパクったやつね」と思うかもしれないが、そう単純なものではない。
確かに雰囲気はチョロQとよく似ている。が、恐らくこのネーミングはビジュアルからつけたのだろう。カラフルなデザインに、フロントガラスやパンバーにはユーモラスな顔が描かれている。下の写真をご覧になっていただけば一目瞭然だが、クルマを擬人化した世界観のディズニー映画『カーズ』に出てくるキャラクターにうりふたつなのだ。これは想像だが、フロントガラスに目玉が2つキョロキョロしているから「キョロ2」というのではないだろうか。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング