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» 2013年01月11日 13時20分 UPDATE

誠 Weekly Access Top10(2012年12月29日〜2013年1月4日):グーグル検索を全力で使って人気クイズゲームの日本一を目指してみた (1/2)

知識を競うクイズゲーム。しかし、どこでも簡単に検索できるようになった今、自分の知識だけで勝負するのは何かおかしいのではないか。ということで、グーグル検索を全力で活用してクイズゲーム「Answer×Answer Pocket」の日本一に挑んだら、結構いいところまでいってしまった……。

[堀内彰宏,Business Media 誠]

 先週最も読まれた記事は「原稿を編集者になくされた赤塚不二夫のひとこと」。2位は「外伝アニメ化も絵馬で発表、『らき☆すた』聖地の鷲宮神社に初詣に行ってきた」、3位は「帝国ホテルに学ぶ「2杯目のグラスを置く場所」」だった。

グーグル検索を全力で使ってクイズゲームの日本一を目指してみた

 最も読まれただけではなく、いいね!数も1万を超えている「原稿を編集者になくされた赤塚不二夫のひとこと」。連載「クイズ王のすごい考え方」はほかの記事も人気なので、ぜひバックナンバーも読んでいただければと思う。

 この連載に影響されてか、筆者も年末年始にあるクイズゲームにはまった。それは「Answer×Answer Pocket」というiPhoneアプリ。人気アーケードゲーム「Answer×Answer Live!」を移植したもので、クイズを解きながら全国を回っていくというもの。“スタミナ”がクイズにチャレンジするごとに減り、一定時間経つか課金アイテムを使うと回復する仕組みである。

ah_top1.jpg Answer×Answer Pocket

 このゲームの特徴は、クイズの回答時間が比較的長いこと。形式にもよるのだが、問題文が流れ始めてから20秒の制限時間が与えられている。しかも、アイテムをうまく活用すれば、30秒以上に伸ばすこともできるのだ。

 筆者は最初は普通にプレイしていたのだが、途中でふと気付いた。

 「これ……ググればいいんじゃね?」と。

ah_top2.jpg 知らない映画のキャストでもググれば一発である

 例えば、「サクラは何科の植物?」という問題なら“サクラ”で検索すると上位にWikipediaがヒットして、答えはバラ科と5秒足らずで分かる。「語源は××語で○○……」という形式の問題もよくあるのだが、“語源”“××語”“○○”で検索すればたいていすぐに答えを得られるので、どんな難しい問題が来ようと対処できるのだ。

 先日、TBSで各クイズ番組の優勝者が集まって競う「THE クイズ神」という番組が放送されたのだが、そこで出された難問でさえも、検索さえできれば余裕である。こちらのページで問題が紹介されているのだが、「犬のタロとジロが奇跡の生還を遂げた第一次南極越冬隊に同行していた猫の名前は?」という誰も知らんだろというような問題でも、“タロ””ジロ”“猫”で検索すると、“たけし”という答えがすぐに出てくるのだ。

 クイズプレイヤーとしてはどう見てもイカサマなのだが、現実生活である知識を問われた時、とりあえず検索することを考えると、こちらの方が現実に即した対応ではないかという気もする。昔は物事を調べるのに時間がかかったため、知識を覚える意義も大きかったが、もうそういう時代ではない。また、知っている知識であっても、正しいかどうかの確認やつづりを調べるために検索するのは普通のことである。

 2011年に京都大学の入学試験でYahoo!知恵袋を使ったカンニング事件が起こった時、ブロガーのちきりんさんが「京大等で入試問題の回答を知恵袋で問うた人がいた件、この『ネットワーク&ITの時代において問題を解く力』がある学生を入学させたいなら、こういう人まさに合格させるべきな気がする」「もう『自分の頭の中に、答えを保存してるかどうか』みたいなスタンドアロンな知識の保存方法だけを評価する必要はないよね。『どうやったら世界から答えを見つけてこれるか』という力こそが問題解決力じゃん」とコメントしていたが、それと似たような話だ。

 もちろん大学入試ではカンニングは厳禁されているのだが、「Answer×Answer Pocket」では特に検索が禁じられている雰囲気はない。ならばクリアするという目的を果たすために、ベストの手段を使うのが真のゲーマーの姿ではないだろうか(キリッ。

 そういえば筆者の母校が日本テレビの「高校生クイズ」で優勝した直後、同窓会があったのだが、その際に「母校が優勝したのはうれしいけど、数学オリンピックのような将来、社会の発展に貢献できるような知恵を競うコンテストではなく、単にマニアックな知識を競うコンテストに熱をあげることは正しいことなんだろうか」という議論があったことを思い出す(最近は傾向が変わっているらしいが)。

 クイズ番組で必要とされる知識は、現実生活で重要な知識とは異なっていることも多い。世界で5番目に長い川の名前より、台風20号の位置や現在の日経平均株価、隣の部署のヤマダさんが付き合っている相手……などを知っている方が有用そうである。

 演出の関係で女性参加者が残りやすいように、グルメ・ファッション関係の問題が多めに出された番組があるとも聞いたことがあるのだが、主催側が結果をコントロールしやすいゲームでもある。適切な問題を考えようとしても、例えばアンティグア・バーブーダの首相名は日本人にとっては超難問だが、現地の人にとっては常識レベルだろうから、公正さを保ちにくい。

 もちろん、連載「クイズ王のすごい考え方」のように、日常生活で応用できるような知識の引き出しを持っておくことは大事だろう。また、コンテストに参加することを学習のモチベーションにすることも悪くはないと思うのだが、現実に使わないようなマイナーな知識を覚えることが目的化してしまうと良くないなあと感じた次第である。

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