コラム
» 2013年01月09日 08時00分 UPDATE

“リベンジ心”に代わる目的を見つけた時 (1/2)

人の成長にはさまざまな形がある。技術を上げる成長もある。観を深める成長もある。境涯を高める成長もある。

[村山昇,INSIGHT NOW!]
INSIGHT NOW!

著者プロフィール:村山昇(むらやま・のぼる)

キャリア・ポートレート コンサルティング代表。企業・団体の従業員・職員を対象に「プロフェッショナルシップ研修」(一個のプロとしての意識基盤をつくる教育プログラム)を行う。「キャリアの自画像(ポートレート)」を描くマネジメントツールや「レゴブロック」を用いたゲーム研修、就労観の傾向性診断「キャリアMQ」をコア商品とする。プロ論・キャリア論を教えるのではなく、「働くこと・仕事の本質」を理解させ、腹底にジーンと効くプログラムを志向している。


 「Live well. It is the greatest revenge(よく生きろ。それが最大の復讐だ)」

 ──どこで書き留めたか、誰が言ったかは忘れてしまったが、かなり昔の手帳に記して以来、私の心のなかにどすんと居座っている言葉の1つである。

 人間の行動エネルギーで、復讐心や怨念、もっと言い方を和らげれば、見返し心や反骨心から出るエネルギーは馬鹿にならないほどの大きさで持続する。このエネルギーは、時に人を暴走させるし、時に成長させもする。

 私自身、これまでの人生を振り返ってみると、実はこの「リベンジ心」によるエネルギーを主たる源泉にしてやってきたのかとも思える。

 幼少期から実家は経済苦の連続で、夜中に借金取りが怒鳴り声を立てて来るような状態だったので、お金持ちの家庭から「あそことはあまり付き合わないように」と言われ、子ども心に「なにクソ!」と思って勉強したのを思い出す。また、生来ひどくやせているために身体コンプレックスがあり、それを打ち消すために自分が秀でたものを何か見つけようと懸命だった。

 20代に大失恋をし、その悔しさを晴らすためにがむしゃらに仕事をした。41歳で独立起業をしてからは、米粒のような事業に対し、外側だけの判断で無視や軽視があり、あるいは少し成功でもしようものなら嫉妬も妨害も受ける。それによって「いまに見ていろ!」の反骨心でここまで頑張ってきたように思う。

 そんな過程において、冒頭の「よく生きることが最大のリベンジである」という言葉は、ある意味、私を正しく鼓舞してくれた。だから、この言葉には感謝している。

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