数多くの新商品が投入されている清涼飲料水市場。テレビなどでCMを目にする機会も多いが、市場動向はどのようになっているのだろうか。
富士経済の調査によると、2012年の清涼飲料市場は前年比2.2%増の4兆9613億円と、東日本大震災の影響でマイナス成長となった2011年から一転して、プラス成長となる見込みであることが分かった。
同社では「2012年は震災の影響により生産・物流拠点の再編を迫られながら、安定した状況へと回復に向かい、売り場も通常の状態へと戻った。そうした状況の中、自社商品の配荷を高めるため、各社とも特売が恒常化し、売価の下落と各飲料カテゴリーの枠を超えた競合が激化している」とコメントしている。
分野別に見ると、炭酸飲料市場が前年比8.5%増の5142億円と好調。キリンビバレッジの「キリン メッツコーラ」、伊藤園の「スタイリー スパークリング」といった消費者庁の定める特定保健用食品の認可を受けている“トクホ炭酸”が市場をけん引した。
一方、東日本大震災の影響で2011年は2ケタ成長だったミネラルウオーター市場は、同3.7%減の2929億円に。「国産ミネラルウオーター類は大容量商品が備蓄需要の高まりやたび重なる地震予測・放射性物質などの問題から生活水としても安定した需要を獲得しているものの、輸入ミネラルウオーター類は、ほかの飲料カテゴリーとの競合が激化していることで需要の流出が止まらない状況が続いている」(富士経済)。
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