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» 2013年01月04日 00時01分 UPDATE

博報堂・吉川昌孝のデータで読み解く日本人:日本が誇れるものってナニ? この20年を振り返る (1/4)

日本人はこの国のどんなところに誇りを感じてきたのだろうか。博報堂生活総合研究所が行っている調査データを基に、この20年間の特徴的な動きを紹介しよう。

[吉川昌孝,Business Media 誠]

吉川昌孝のデータで読み解く日本人:

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 30年以上にわたり生活者を研究し続けてきた「博報堂生活総合研究所(生活総研)」。同研究所の主席研究員である吉川昌孝氏が、生活総研オリジナル調査「生活定点」などのデータを用いて、“時代の今とこれから”を読み解きます。

 「生活定点」とは、1992年から20年間にわたって隔年で実施している時系列調査。衣食住から地球環境意識に至るまで、人々のあらゆる生活領域の変化を、約1500の質問から明らかにしています。現在、生活総研ONLINEで20年間のデータを無償公開中。こうした生活者データから得られる“ターゲット攻略のヒント”はもちろん、ビジネスパーソンの日々の仕事に役立つ“データを読み解く技術”などもご紹介していきます。


著者プロフィール:吉川昌孝

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 博報堂生活総合研究所研究員、および動態研究グループ・グループマネージャー。1965年愛知県生まれ。慶應義塾大学商学部卒、同年、博報堂入社。マーケティングプラナーとして得意先企業のマーケティング戦略立案業務を担当。2003年より生活総合研究所客員研究員となり、2004年より生活総合研究所に異動。2008年より未来予測レポート『生活動力』のプロジェクトリーダー。著書に『亞州未来図2010−4つのシナリオ−』(阪急コミュニケーションズ・共著)、『〜あふれる情報からアイデアを生み出す〜「ものさし」のつくり方』(日本実業出版社)などがある。2008年より京都精華大学デザイン学部非常勤講師。


 みなさんは、日本のどんなところに誇りを感じていますか? 『生活定点』では「日本の国や国民について、あなたが誇りに思うことはどんなことですか」という質問で、生活者の皆さんが「そう思う」とするものに○をつけてもらっています。選択肢は以下の16個。

(1)長い歴史と伝統 (2)すぐれた文化・芸術 (3)美しい自然 (4)国民の人情味 (5)国民の義理がたさ (6)国民の勤勉さ・才能 (7)高い教育水準 (8)高い科学技術の水準 (9)経済的繁栄 (10)国民としてのまとまり (11)社会の安定 (12)治安がよいこと (13)格差がないこと (14)質の高いサービス (15)世界への貢献度が高いこと (16)安全な暮らし

 いかがでしょうか? もちろんこれ以外の誇りもあるとは思いますが、今回はこの16個から、1992年から2012年の20年間で特徴的な動きをしたものをご紹介しながら、日本の誇りの行方について、考えてみたいと思います。

落ち込みが続く「教育水準」「安定」「繁栄」

 日本の誇りとして20年間下降し続けたのが、「高い教育水準」「社会の安定」「経済的繁栄」の3つでした。3つとも1992年には40%弱から45%前後あったのが、2012年には2割からそれを切る数字まで下がってしまいました。

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 確かに「失われた10年」はいつのまにか「失われた20年」になりました。株価は大きく下がり、デフレが恒常化しています。加えてお隣の中国の急成長、東南アジア諸国やインド、ロシア、ブラジルなどの成長と比較すると、経済的には成長なき時代、成熟期といった捉え方も一般化しつつあります。

 教育についても日本の子どもたちは、世界に比べて劣っているのではないか。また「ゆとり教育」を受けた世代を「ゆとり」と揶揄(やゆ)するようなこともあり、昔に比べると教育水準は下がっているのでは、という捉え方もまた一般化しつつあります。

 そして進展する少子高齢化と人口減少。こうした社会環境の変化が、「教育水準」「社会の安定」「経済的繁栄」の数値を継続的に下げてしまったということなのかもしれません。

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