鷲宮神社に戻ると、焼きそばやたこ焼きといった一般的な屋台が並ぶ隣で、『らき☆すた』グッズが当たるくじ引きや、埼玉新聞の号外『サイタマニア』の配布などが行われている。
境内をうろうろしていると、ノートPCにWebカメラを付けて、ネット配信をしている人も見かける。後で調べると、6000人以上の来場者数を集めていた放送もあったようだ。
年越しを迎えるころ、絵馬奉納所のあたりに人だかりができる。「何だろう?」と思って見に行くと、『らき☆すた』作者の美水かがみさんと、アニメ監督の山本寛さんの連名で「宮河家の空腹 アニメ化企画中! よろしくねぃ〜」と書いた絵馬が飾ってある。
『宮河家の空腹』とは、『らき☆すた』を原作としたゲーム『らき☆すた 萌えドリル』シリーズに登場する宮河ひなた・ひかげ姉妹を主役としたスピンオフ作品。この絵馬が本当なら、『らき☆すた』の外伝アニメが製作されているということになる。
ただ絵馬が飾ってあっただけならなりすましの可能性もあるのだが、鷲宮商工会館でも年明けと同時に『宮河家の空腹』のパンフレットを配り始めていたので、どうやら本当のようである。『サイタマニア』に掲載されている座談会でも、コンプティーク編集長の加藤剛さんが『らき☆すた』の今後の展開について、「毎年、美水先生が絵馬を描いて、奉納されたりするので、絵馬で発表しようと思っています」と話している。
『宮河家の空腹』の放映時期については触れられていなかったが、ファンにとってはうれしい知らせだろう。絵馬奉納所でも「『らき☆すた』2期希望」と書いている絵馬が目立っていたのだが、この発表を彼らはどのようにとらえているのだろうか。
さて、肝心の今年の初詣参拝客数はどうだったのか。列は大晦日の21時ごろから形成されていたのだが、年越しの瞬間の列の長さは前年より20メートルほど短かった。ただ、列が途切れたのは、前年と同じ4時半ごろ。長蛇の列を避けるために、地元の人が遅い時間帯に来ているような雰囲気が感じられた。このペースなら、例年並みの40万人台後半に落ち着くのではないだろうか。
もし、アニメ『宮河家の空腹』が2013年中に放映されるなら、来年の初詣参拝客数がどのくらい増えるか気になるところである。
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