サントリー、国産最軽量29.8グラムの2リットルペットボトルを開発

» 2012年12月20日 17時07分 公開
[Business Media 誠]

 サントリー食品インターナショナルは12月17日、国産最軽量となる29.8グラムの2リットルペットボトルを開発したと発表した。「サントリー天然水(南アルプス)」に2013年2月上旬以降、「サントリー天然水(阿蘇)」に2013年3月上旬以降、「サントリー天然水(奥大山)」に2013年4月上旬以降に導入する。

新2リットルペットボトルに入れた「サントリー天然水」(出典:サントリー食品インターナショナル)

 今回、新たに導入する2リットルペットボトルは、素材となるペット樹脂の薄さを現行品の約3分の2にすることで、容器重量を36.2グラムから29.8グラムに軽量化。これによって、原油由来樹脂の使用量を約1800トン、CO2排出量を約7200トン削減できるようになった。

 しかし、ペット樹脂が薄くなることは環境負荷を低減できる一方、耐久性の問題が生じる。そのため、指で持つグリップ部分の深さを浅くし、重心のスイートスポットをせばめ、縦と横の十字の溝を加えて耐久性を維持できるようにした。「グリップ部分の開発にあたっては、28種類を試作するなど大変苦労した」(サントリーホールディングス広報部)。

グリップ部分を工夫(出典:サントリー食品インターナショナル)

 同社では1991年の「南アルプスの天然水」発売以来、2リットルペットボトルの軽量化を進めてきた。発売当初は80グラムだったが、2003年には49.4グラムと50グラムを切るなど、着実な進化を実現してきた。サントリーホールディングス広報部では「今後も“環境負荷低減”と“使いやすさ”を両立したペットボトルの検討を継続していく予定」とコメントしている。

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