現在恋人がいない人は7割――20〜30代の恋愛事情に迫るこれからのことがよく分かるコラム(1/4 ページ)

» 2012年12月12日 07時02分 公開
[鈴木直樹,Business Media 誠]

著者プロフィール:鈴木直樹(すずき・なおき)

 東京都出身。1991年株式会社リクルート入社。1998年「ゼクシィなび」サービス立上げに携わり、その後10年に渡りサービス全国展開を担当。その後東日本エリア営業責任者を経て、2010年4月に結婚情報誌「ゼクシィ」を企画運営する株式会社リクルートマーケティングパートナーズにおける調査・研究機関として「リクルート ブライダル総研」を設立し、所長を務めて現在に至る。

 結婚や結婚式に関する調査・研究、未来への提言を通じて、ブライダルマーケット発展に貢献するために日々活動中。


 若い世代の恋愛が草食化したと言われて久しいです。「草食男子」という言葉が使い始められたのは2006年の暮れですが、ここ3〜4年は日常生活でもこの言葉が頻繁に聞かれるようになりました。また、最近では男性だけでなく女性に対してもこの「草食」という言葉が用いられることも、しばしば見受けられるようになりました。

 男女問わず、「恋愛に対して積極的でない」「苦手意識を持っている」など、いわゆる「草食系」と呼ばれる傾向のある人が多く存在しているようです。「草食男子」「草食女子」というような言葉が使われる昨今、20〜30代の恋愛や結婚事情はどのようになっているのでしょうか。まずは「結婚」にまつわる数字を見ていきましょう。

生涯未婚率の上昇と婚姻組数の減少

 厚生労働省が発表した統計によると、50歳時点で一度も結婚をしたことがない人の割合(生涯未婚率)は年々上昇していて、2010年には男性で20.1%、女性でも10.6%に。この傾向は続くと見られていて、2030年時点での生涯未婚率は男性で3割に、女性で2割を超えると予測されています。

生涯未婚率(出典:国立社会保障・人口問題研究所「日本の世帯数の将来推計(全国推計)(平成20年3月推計)」「人口統計資料集(2010年版)」)

 次に、婚姻組数を見てみましょう。ここ最近では「ミレニアム婚」とも言われた2000年の約80万組をピークに、2006年以降は増減を繰り返してきましたが、徐々に右肩下がりとなっています。少子高齢化と未婚率の急増により、2011年では66万2000組。2020年には、60万組程度まで減少すると予想されています。

婚姻組数の年間推計(出典:厚生労働省、人口動態統計の年間推計〈2010年〉)

 こうした現状の中、結婚適齢期の男女は、恋愛について一体どのような考えを持っているのでしょうか。次に独身男女の恋愛観を探っていきます。

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