Pontaカードのデータを使って、どんな商品が生まれたのか仕事をしたら“お客の顔”が見えてきた(3)(2/5 ページ)

» 2012年12月12日 07時04分 公開
[土肥義則,Business Media 誠]

倉持:ハハ……またカードデータを見ちゃいました。全国販売に踏み切る前に、関東のとある地域で実験を行ったのですが、正直売れませんでした。チルド弁当は消費期限が長いので、夕方から夜間にかけて売れるだろうと見込んでいました。女性をターゲットにつくったのですが、厳しい結果に終わりました。

 社内では「売れないので、止めよう!」「女性市場を伸ばすのではなく、男性市場を伸ばしていこう!」といった声があったのですが、分析結果では女性に支持されていることがうかがえました。私たちは「販売を続けてほしい」とお願いして、さらに「商品開発にあたって、注意してほしいことが3つあります」と提言しました。

 1つめは「辛いもの」、2つめは「汁もの」、3つめは「彩り」――。この3つを意識して商品を磨いていってください、と伝えました。

土肥:なぜ3つのポイントを指摘したのですか?

倉持:従来であれば、大きな意見に左右されがちでした。例えば「売れていないから、この商品は止めよう」といった声ですね。でもカードデータという“事実”があるので「この部分を修正してください」と伝えることができたのです。

 ろーそん亭については、とにかくデータを読み込みました。お客さまは商品を買ったときに、同時にどんな商品を購入したのか。なぜその商品を購入したのか。といったことをデータから想像するんですね。少し偉そうなことを言わせていただくと、データを分析するには、熟練の技術がないと難しい。経験が浅ければ、誤った方向に行ってしまう。

土肥:分析チームが指摘された3つのポイントは「辛いもの」「汁もの」「彩り」でしたが、これが「甘いもの」「硬いもの」「シンプル」にといった感じですか?

倉持:そうですね(笑)。

Pontaカードのデータを分析して、さまざまなことが分かってきた

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.