社長が選ぶ2012年最優秀経営者、JALを再建させた稲盛和夫氏がトップ

» 2012年12月11日 15時32分 公開
[Business Media 誠]

 経営の最前線に立つ社長。彼らの視点から見た時、2012年で最も優れていると感じる社長は誰なのだろうか。

 産業能率大学の調査によると、従業員数が10人以上の企業経営者に「2012年の最優秀経営者」を尋ねたところ、トップは日本航空名誉会長の「稲盛和夫」氏で25.4%だった。2010年に会社更生法の適用を申請し、上場廃止した日本航空を、わずか2年で業績を回復させ再上場させた手腕が評価された。具体的には「非常に困難と思われた企業再建を予想外の短期間で達成した」(47歳/卸売・小売業/北海道)、「利益だけを追求せず道理に則り原理原則で経営をしている」(36歳/運輸業/山口)といった声があった。

 僅差の2位は2年連続でトップだったソフトバンク社長の「孫正義」氏(24.3%)、3位はファーストリテイリング会長兼社長の「柳井正」氏(10.6%)、4位はトヨタ自動車社長の「豊田章男」氏(10.1%)、5位はアップルCEOの「ティム・クック」氏(5.6%)だった。東京スカイツリー開業に尽力した東武鉄道社長の「根津嘉澄」氏や、25歳で最年少上場記録を更新したリブセンス社長の「村上太一」氏もトップ10に入った。

2012年の最優秀経営者(出典:産業能率大学)

注目する企業は経営再建中の電機メーカー

 2013年に注目する企業を聞くと、経営再建の渦中にある電機メーカー大手「シャープ」(11.2%)と「パナソニック」(10.3%)が上位。シャープについては「この会社の運命が日本経済の命運を握っていると思う」(38歳/製造業/埼玉県)、パナソニックについては「松下幸之助が好きなので、このままでは終わってほしくない」(61歳/製造業/栃木)という声があった。

 3位以下は、「ソフトバンク」が8.3%、「トヨタ自動車」が6.5%、「ソニー」「ファーストリテイリング」がそれぞれ4.5%で続いた。

 インターネットによる調査で、対象は従業員数が10人以上の企業経営者445人。調査期間は11月22日から12月4日。

2013年に注目する企業(出典:産業能率大学)

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