コラム
» 2012年11月30日 08時01分 UPDATE

杉山淳一の時事日想:相撲鉄道ではなく、相模鉄道をどうする? 路線には「戸籍」と「通称」がある (1/4)

通称を持つ鉄道路線は多い。都心では乗換案内上の便宜を図るため、地方では観光振興のため、が主な理由だ。路線名そのものは真面目で無難な名前が望ましいが、通称・愛称は遊び心があっていい。

[杉山淳一,Business Media 誠]

杉山淳一(すぎやま・じゅんいち)

1967年東京都生まれ。信州大学経済学部卒。1989年アスキー入社、パソコン雑誌・ゲーム雑誌の広告営業を担当。1996年にフリーライターとなる。PCゲーム、PCのカタログ、フリーソフトウェア、鉄道趣味、ファストフード分野で活動中。信州大学大学院工学系研究科博士前期課程修了。2008年より工学院大学情報学部情報デザイン学科非常勤講師。著書として『知れば知るほど面白い鉄道雑学157』『A列車で行こう9 公式ガイドブック』など。公式サイト「OFFICE THREE TREES」ブログ:「すぎやまの日々」「汽車旅のしおり」、Twitterアカウント:@Skywave_JP、誠Styleで「杉山淳一の +R Style」を連載している。


 秋田県の追分駅と男鹿駅を結ぶ鉄道路線がある。終着駅の名にちなんで「男鹿線(おがせん)」と呼ばれている。さて「どこでしょう?」と聞かれても、すぐに思い浮かぶ人は少ないだろう。男鹿半島さえ知らない人も多いだろうし、そんな人は教わっても、二度と思い出す機会はないかもしれない。男鹿半島だけではなく、都心から離れた地域や鉄道路線について、縁のない人の感想はこんなものだ。

 しかし、男鹿線には「男鹿なまはげライン」という愛称がある。列車の車体には赤と青の鬼(なまはげ)の顔が描かれている。このインパクトは強い。「わるいこはいねがー」のなまはげの知名度は高い。列車に「人さらい伝説」のキャラクターを使うなんて斬新だ。なまはげ列車なんかに乗ったら帰してもらえないかも、とツッコミたくなる。これは話題になるし、「なまはげ=秋田」まで連想する人を「なまはげ=男鹿」へ導く。なまはげの本場は男鹿である。男鹿線の終点、男鹿駅にはなまはげに関する展示がある。

yd_sugiyama1.jpg 男鹿線の車体の行先表示。「男鹿なまはげライン」の文字がある
yd_sugiyama2.jpg 男鹿線のディーゼルカー。なまはげが睨みをきかせる
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