そこまで立派なパンフレットに仕立てる必要はない。列車ダイヤは随時変わるから、たくさん作っても古いまま余ってしまう。JR沿線なら、臨時列車の発表に合わせて3カ月ごとに更新し、オーダーがあるたびにカラープリンターで印刷するくらいで充分だ。貨物列車も時刻表が市販されており、年に一度更新されている。つまり資料は簡単に入手できる。
もちろんコアな鉄道ファンは、それらの資料は自前で持ち込む。でも、鉄道ファンにはもっとライトな層も多いし、ライトなファンほど鉄道以外におカネを使ってくれる。夕食まで駅弁を持ち込むコアな鉄道ファンより、ホテル内のレストランを使ってくれそうな層がターゲットになるだろう。
地域それぞれの鉄道風景は、各地のビジネスホテルにとって大切な借景である。駅前ホテル支配人各位、どうかそこに気付き、楽しいトレインビュープランを作っていただきたい。
網走駅前にあるホテルからの眺め。始発の札幌行特急「オホーツク2号」が出発を待っている
- 鉄道ファンは悩ましい存在……鉄道会社がそう感じるワケ
SL、ブルートレイン、鉄道オタク現象など、いくつかの成長期を経て鉄道趣味は安定期に入った。しかしコミックやアニメと違い、鉄道ファンは鉄道会社にとって悩ましい存在だ。その理由は……。
- 「青春18きっぷ」が存続している理由
鉄道ファンでなくても「青春18きっぷ」を利用したことがある人は多いはず。今年で30周年を迎えるこのきっぷ、なぜここまで存続したのだろうか。その理由に迫った。
- なぜ新幹線は飛行機に“勝てた”のか
鉄道の未来は厳しい。人口減で需要が減少するなか、格安航空会社が台頭してきた。かつて経験したことがない競争に対し、鉄道会社はどのような手を打つべきなのか。鉄道事情に詳しい、共同通信の大塚記者と時事日想で連載をしている杉山氏が語り合った。
- JR東日本は三陸から“名誉ある撤退”を
被災地では、いまだがれきが山積みのままだ。現在、がれきをトラックで運び出しているが、何台のトラックが必要になってくるのだろうか。効率を考えれば、鉄道の出番となるのだが……。
- あなたの街からバスが消える日
バスは鉄道と並んで、地域の重要な移動手段だ。特にバスは鉄道より低コストで柔軟に運用できるため、公共交通の最終防衛線ともいえる。しかし、そのバス事業も安泰ではないようだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.