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» 2012年11月14日 08時00分 UPDATE

儲かっている企業にはワケがある:JR東日本は「鉄道業」……不正解ではないが、100点ではない (1/4)

JR東日本って何屋さん? と聞かれれば、多くの人は「鉄道業」「運輸業」と答えるでしょう。もちろん間違いではありませんが、「100点」をあげることはできません。なぜなら……。

[渡辺聡、佐々木靖人,Business Media 誠]

著者プロフィール:

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渡辺聡(わたなべ・さとし)

 神戸大学法学部卒。NECソフトを経てインターネットビジネスの世界へ。2008年にクロサカタツヤ氏と共同で株式会社企(くわだて)を設立。現同社代表取締役。大手事業会社からインターネット企業までの事業戦略、経営の立て直し、テクノロジー課題の解決、マーケティング全般の見直しなどのコンサルティングサービスを提供している。現在、Business Media 誠で「ビジネスノベル新世紀」を連載中。主な著書・監修に『マーケティング2.0』『アルファブロガー』(ともに翔泳社)など。Twitter:@swmemo


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佐々木靖人(ささき・やすと)

2006年、California State University,

Bakersfield卒業後、コンサルティング会社に入社。アナリストとして企業の戦略立案、効率化支援業務、財務アドバイザリー業務、資金調達支援業務などに従事。2009年、レオス・キャピタルワークス入社。中小型エリアを中心に幅広いセクターの企業調査を実施。特にITへの理解は深い。


 新しくオープンしたお店の実力を知りたい場合、3カ月ほど経ってからのほうが客層やら客入りの勢いがちゃんと分かっていいという話があります。特に大型店舗や話題店だと、新規オープンのセールやキャンペーンに加え、関係者の視察や取材なども含めて当初の1〜2週間はごった返しているもの。オープン時の熱気を見に行くのもいちユーザーとしては楽しいですが、そのお店の力を見抜くにはちょっと経ってからが良いです。いまだと、渋谷のヒカリエがそろそろ落ち着いてきた頃でしょうか。ネーミングの妙で話題を呼んだビックロはまだ少し早いかなと思っています。

 最近、大型のリテール店舗として最大規模の話題を呼んでいるのが東京駅です。運営はもちろんJR東日本。駅の地下街や店舗改装を進めていた大丸のほか、丸の内から有楽町にかけて再開発が続けられています。丸の内界隈の三菱グループとJR東日本の両者がうまい具合にシナジーを生んでいるのは言うまでもありません。東京駅丸の内駅舎、丸の内オアゾ、丸ビルといったキレイな導線ができ、都内最新のオススメスポットとなっています。

 丸の内駅舎は情緒溢れる風情ですが、裏では最新工法を取り入れるなど、新名所として話題には事欠きません。ちょっと足を延ばして蘇った姿をその目に焼き付け、写真に収めている人たちを、平日でもよく見かけます。筆者も大手町で打ち合わせがある場合、駅舎のほうをチラッと見ていますが、客足は落ち着くどころか増えているように感じています。

 今回は、JRグループでも特に東日本のリテールビジネスに目を向けてみます。「東京駅がにぎわってるのは分かるし、品川も面白いけど、JRの基本は運輸旅客だよね。東海道線と新幹線だよね」と感じられる人もいるでしょう。このイメージからじわじわ変わりつつある、同社の現状を分析しましょう。

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