小泉進次郎はできる「若いやつ」か?伊吹太歩の世界の歩き方(2/4 ページ)

» 2012年11月01日 08時00分 公開
[伊吹太歩,Business Media 誠]

日本政治はまるで「回転ドア」のようだ

 ロイター通信によれば、キャンベルは首相や大臣がコロコロ変わる日本政治はまるで「回転ドア」のようだといった。日本政府の首脳がすぐに交代する現状へのフラストレーションだ。

 「1回だけ協議をして、数カ月後に新しい大臣に代わるなら、率直にいって効果的な外交に内在する要素である信頼感、親近感を築くのは難しい」と話した。さらに「日本では高官はすぐに仕事を変える。変化の激しさは、ときに米国側の担当者に会談がなぜ重要か説明しづらい」とも語った。

 ちなみに日本は、小泉純一郎首相が2006年に交代してから、これまでに首相が6人も代わっている。とはいえ、もちろんこうした不満も今に始まったことではない。野田佳彦が首相に就任した際にも、米シンクタンク、モーリーン・アンド・マイク・マンスフィールド財団のゴードン・フレイク所長は、入れ換えが多いために米政府が個々の首相を真剣に見なくなっていると語っている。「長くはもたないだろうから、時間を割く価値がないという感覚だ」

 こうした不満が出るのは当然だろう。協議をする相手がこうも次々と代われば、いくら同盟国といえどもイラつくに決まっている。それ以上に、キャンベルは日本の首脳らとはいい関係が築けないと考えているのだ。

 ビジネスの世界に置き換えれば、協力関係にある企業と今後の販売方針を決めるために打ち合わせに行くと、しょっちゅう担当者が代わっている、しかも事情を聞けば、社内の権力闘争・社内派閥の結果だとなれば、あなたならどう思うだろうか。「この会社、大丈夫か?」となるのが普通である。日本という国は、それに近い状態にあるのだ。

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