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» 2012年10月16日 08時00分 UPDATE

世界一周サムライバックパッカープロジェクト:世界も、自分も、変えるシゴト? 青年海外協力隊を考える (1/2)

国際協力機構が実施する海外ボランティア派遣制度の青年海外協力隊。世界旅行中に多くの青年海外協力隊員たちと語り合った太田さんは、「世界も、自分も、変えるシゴト。」というキャッチコピーに少し違和感を覚えるそうです。

[太田英基,Business Media 誠]
世界一周サムライバックパッカープロジェクト

太田英基(おおた・ひでき)

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世界一周中のバックパッカー。2年間で50カ国以上を訪問し、6月末に帰国。若者の外向き志向の底上げのため、海外で働く日本人を訪問したり、旅の中で気付いたことや発見したことをWeb中心に情報発信しながら旅を行った(サムライバックパッカープロジェクト)。学生時代に広告サービス「タダコピ」を立ち上げた元起業家でもあり、根っからの企画屋。Twitterアカウント「@mohideki」では旅の様子をリアルタイムに発信した。

 →目指せ世界一周!「サムライバックパッカープロジェクト」とは?


 青年海外協力隊。

 その名前を聞いたことがある人は多いでしょう。むしろ、知らない人のほうが珍しいのではないかというくらい、普及している言葉だと思います。青年海外協力隊は国際協力機構(JICA)が実施する海外ボランティア派遣制度。どんな選抜を経て、どんな地域に派遣され、どんな活動をしているかについては、公式Webサイトより、Wikipediaを見た方が分かりやすいかもしれません。

 しかし、青年海外協力隊の名前は知っていても、内容や実態まで把握している人はどのくらいいるでしょうか。というわけで、ちょこっとだけ僕が思うことを書きたいと思います。

 青年海外協力隊は「世界も、自分も、変えるシゴト。」というキャッチコピーで現在、色々と宣伝活動中なのですが、ちょっと誇張し過ぎな気もします。

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 良くも悪くも「自分を変えるシゴト」であることは間違いありません。発展途上国の中でもインフラがまったく整っていない農村などへ行き、そこで2年も生活をするわけです。特に国際協力を志す人には間違いなくすばらしく貴重な経験だと思います。僕も約2年の世界旅行の間に、何人もの青年海外協力隊員やJICA関係者と出会い、彼らの活動や組織の問題点などについて語り合ったものです。

 でも、キャッチコピーにある「世界も変えるシゴト」かというと、そこはちょこっと疑問が残ります。もちろん、影響力の範囲とか深さとか、そのあたりまで考えるとすべてのアクションに意味があるので、一概に否定することはできません。

 ただ、ひとりひとりのボランティア隊員が大きな影響力を持てるような任務なのかというと、現状ではなかなか難しいです。目の前の状況を変えることから始めるのはとても大切なことですが、そんなに背負うことも気負うこともないと思います。

 青年海外協力隊は日本のODA(政府開発援助)の一環として行われているので、「世界に貢献しています!」と日本政府としては強く訴えたいところなのだと思います。でも、「貢献しにいく! 協力しにいく!」と背負い過ぎることなく、「学びにいく! 世界のリアルを見にいく!」くらいの気持ちで挑んだらいいのではないでしょうか。

 青年海外協力隊に対して国税が投入されていることにアーダコーダ言う人たちもいますが、制度として存在しているのであれば、若いうちに途上国を経験してみたいと思う人には絶好のチャンスだと思います。

 「甘いことを言いやがって! 国税なんだぞ!」と言う人もいるかもしれませんが、誰にでも頑張れば平等にチャンスがある仕組みなので良いのではないかと思います。それに青年だけでなく、シニアでも行けます。

 青年海外協力隊は、もちろんもろもろの見直しや改善は必要だと思います。青年海外協力隊のさまざまなメリットやデメリットなどについては、元国境なき医師団日本理事の山本敏晴さんのブログ記事「青年海外協力隊の良し悪し」が大変参考になります。

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