11月1日に公開される『GOTHICMADE ゴティックメード-花の詩女-』は角川65周年記念作品。ずいぶんと時間をかけただけあって予告編を見る限りかなりのハイクオリティ作品と見受けた。現時点で18館の公開となるようなので、それほど大きな興収は見込めないだろうが、志の高いオリジナル劇場アニメの行く末を見守りたい。
11月10日公開の『ねらわれた学園』は過去何度も映像化されているがアニメは本作が初めて。マッドハウス出身の若手監督中村亮介が舞台をサンライズに移し制作されたといえば筆者としては興味が湧かざるを得ない。27館規模の公開となるが健闘を期待したい。
そして、11月17日である。もちろん、この日公開されるのは『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』。今年最大の興行収入を上げる作品となるのは確実であり、史上最強の秋冬シーズンとなるための原動力となっている。
本作に関しては、以前にも増して徹底した情報制限のためビジュアルを含め内容については一切明らかにされていないが、業界的に見て最も大きなトピックスであるのは配給パートナーがクロックワークスからティジョイに変更されたことであろう。ティジョイは劇場を所有・運営する興業会社ながら、最近では作品製作・配給の領域まで積極的に参入するようになっている。特にアニメに対する熱心な取り組みは印象的で、最近では『AFTER SCHOOL MIDNIGHTERS』(製作・配給)、『劇場版 TIGER & BUNNY -The Beginning-』(松竹と共同配給)、『009 RE:CYBORG』(製作・配給)と立て続けに話題作を手がけている。
そのティジョイが『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』のためにブッキングした映画館数は現時点で約220。1作目が85館スタートで最終興収20億円。2作目が120館スタートで最終興収40億円なので、220館なら一体どれほどになるのか。館数の増加率に沿って単純に計算してしまうと100億超えの可能性もありそうだが、一方で2作目の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』※がファン動員のマックスではないかという見方もある。とは言え前回の数字を上回るのはほぼ確実で、あとはどこまで数字を伸ばすかである。50億円なのか60億円なのか。はたまた今のところ今年最大のヒットとなっている『BRAVE HEARTS 海猿』(約73億円)を超すのかなど興味は尽きない。
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