「アニメは見ない」という人までファンに変えた、『TIGER & BUNNY』の仕掛け窪田順生の時事日想(1/4 ページ)

» 2012年09月18日 08時00分 公開
[窪田順生,Business Media 誠]

「TIGER & BUNNY」とは:

 MBS、TOKYO MXなどで放送されたヒーローアクションアニメ。ヒーローが「正社員」として企業に属し、スポンサーロゴの入ったスーツで戦うという斬新な設定や、ストーリーの面白さから多くのファンを獲得。テレビとユーストリームの同時放送などユニークなプロモーションで話題を集め、9月22日(土)よりいよいよ映画化第一作目の上映がスタートする。

尾崎雅之氏のプロフィール:

 株式会社サンライズ 取締役。キャラクターワークス事業部 海外営業部 部長。2003年まで、ギャガ・コミュニケーションズでハリウッド映画の買付業務、国内での配給・宣伝に携わる。2004年サンライズに入社後、劇場版「機動戦士Zガンダム 3部作」「ケロロ軍曹」「犬夜叉 完結編」「劇場版 銀魂」「TIGER & BUNNY」という人気作品を手掛ける


前例のないイベントを開催

――9月22日(土)に『劇場版 TIGER & BUNNY -The Beginning-』が公開されますが、初日に大きなイベントを企画されているそうですね。

尾崎:ええ。舞浜アンフィシアターで「WORLD PREMIERE(ワールドプレミア)」と銘打った一大イベントを開催します。ハリウッド映画などでおなじみのレッドカーペットにスターが集うイメージで、ヒーローショーやライブ、舞台挨拶などが行われるイベントで3部構成になっています。

 第1部がヒーローたちによるキャラクターソングのライブが中心で、第2部に本編上映。そして、第3部はキャストによる○○企画やアーティストライブなどです。これをライブビューイングで国内114の劇場と香港、台湾の劇場に生中継します。映画の公開初日にこのようなイベントを同時開催するのは世界でも前例がないと思います。

――なぜこのようなイベントをやってみようと思ったのですか?

尾崎:『TIGER & BUNNY』という作品はファンとの一体感、つながっている感が評価されて育ってきた部分があります。映画自体がみんなで見るという行為ですが、それをより大規模かつ“お祭り”にしたかった。それにプロデューサーとしても、これまで経験したことがない映画公開の形を模索したかったというのもあります。

9月22日に公開される劇場版『TIGER & BUNNY -The Beginning-』
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