連載
» 2012年09月05日 08時00分 UPDATE

新連載・カイモノマーケティング:お客さんが目当ての商品を買わない理由 (1/4)

来店者が商品が買ってくれない。その理由の多くは「思っていたより高かったから」だそうです。お客さんが抱く「割高感」を「値ごろ感」に変えるためにはどうしたらいいでしょうか?

[澤地正人,Business Media 誠]

著者プロフィール:澤地正人

1976年東京都生まれ。店頭における営業活動や、販促支援、売り場づくりまでを行う「店頭マーチャンダイジング事業」を展開する株式会社マックス取締役。店頭を起点としたマーケティング部門の統括責任者として、価値を伝えきる売り場・売り方の実現について、メーカー様向けに流通戦略から店頭施策、販促企画など幅広いプランニングを手掛けている。近著に『セールスデザイン〜売れる仕組みの作り方〜』がある。


 モノを売るためにはマーケティングやブランディングが重要だというのはご存じのとおり。しかし、商品の良さだけが伝わっていても、実際に売れなければ意味がありません。

 突然ですが、みなさんは「ある商品を買いたい」と思って売り場まで足を運んだにもかかわらず、売り場で買うのをやめてしまったり、目当ての商品とは違うものを買ったりした経験はありませんか? 筆者は最近、流行のノンシリコンシャンプーを買おうと思って店頭に見に行って、結局やめたことがありました。

 なぜこういうことが起こるのでしょうか。本連載では、最終的に「モノが売れる」にはどうしたらいいのかを考えていきます。テーマは、買い物行動を科学するという意味で「カイモノマーケティング」です。

 下の図は、連載で扱う領域を表現してみました。従来のマーケティングに加えて、実売のための「セールス(営業・販売)」的な視点と、買う側の「ショッパー(購買者)」の視点を加えたものです。

カイモノマーケ

 連載の第1回では、現代のショッパーがどんな行動をしているかをひも解いてみます。

購買者と消費者、同じに見えて実は違う

 従来のマーケティングでは、商品やサービスを使う「コンシューマー(消費者)」をいかにつかまえるのかを焦点にしていました。購買者と消費者、この2つは似ているようで異なります。

 例えば、お父さんの発泡酒をお母さんが買うような場合、ショッパーはお母さんで、コンシューマーはお父さんです。広告や商品パッケージ、キャンペーンなどがお父さん向けでは、お母さんには売れないかもしれません。

 実際にモノが売れるためには、コンシューマーよりもショッパーの属性や心理をつかむことが重要です。ショッパーとは、リアルの店舗だけでなく、ECサイトであっても「買う気持ち」を持って商品を見ている人すべてに当てはまります。この少なからず買う気を持っているショッパーに対して、最後の一押しをすることが重要なのです。

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