相手にたくさんしゃべらせるための3つのテクニック(2/2 ページ)

» 2012年08月21日 08時00分 公開
[川口雅裕,INSIGHT NOW!]
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 3つ目は、「はげまし」。話している相手を、「面白いですねー」「興味深いなあ」「それからどうなったの?」と言って動機付ける。「伝わっているか……」「共感を得ているか……」と不安になった話し手の気持ちを励ます言葉である。「もっと詳しく話してくださいよ」「もうちょっと具体的に教えてもらえません?」などでもいい。これは、あいづちの一種とも言える。

 はい、ええ、ほお、というあいづちの言葉には意味はないが、はげましの言葉には意味がある、という違いだけだ。人は、思っていることや起こったことを全部しゃべるわけではない。状況や場面に合わせて、割愛したり要約したりする。その話されなかった部分について、話してほしいと要望するのである。

 良い質問をしなくても、「うなづき」「あいづち」「はげまし」を実践するだけで、話し手のモチベーションは上がってくるから、話してくれる量も格段に違ってくる。もし、この3つの技を駆使しても上手くいかないのなら、原因はたった1つ。聞く意欲が感じられない表情をしているからだ。コミュニケーションにおいて最も留意すべきなのは、相手の目はずっと開いているということであり、話し手は聞き手を無意識でもずっと見ていて、その表情や仕草から気持ちを読み取ってしまう。そして、言葉の情報よりも、目で見た情報のほうが記憶に残りやすいのである。(川口雅裕)

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