30代男性が注目しているモノは? 『MonoMax』の編集長に聞く仕事をしたら“30代男性”が見えてきた(後編)(1/5 ページ)

» 2012年08月17日 08時01分 公開
[土肥義則,Business Media 誠]

仕事をしたら“30代男性”が見えてきた:

 「不況でモノがなかなか売れない」といった嘆き声が聞こえてくるなかで、モノを扱っている雑誌が売れている。その雑誌名は『MonoMax』(宝島社)だ。

 雑誌の部数などを公表している日本ABC協会によると、2011年7月〜12月期の平均実売部数は、月刊「モノ誌」ジャンルの中で『MonoMax』(平均実売部数:9万8973部)がトップ。また34カ月連続で、部数が昨年実績を上回っているのだ。

 創刊から4年が経過したのに、いまも部数を伸ばし続ける秘けつはどこにあるのか。編集長の柚木昌久さんに話を聞いた。


編集長が注目しているモノ

『MonoMax』の柚木編集長が注目するモノとは?

土肥:『MonoMax』の読者は30代男性が多いようですが、ペルソナ(消費者データをもとにつくられた架空の人物像)をどのようにイメージされていますか?

柚木:都市に住んでいて、仕事は忙しく、時間がない。休日は自転車に乗ったり、ランニングをしたり、アウトドアが好き。旅もたまにする。こうした人はどのようなことに興味を持っているのか――それを追いかけているといった感じですね。

土肥:なるほど。では、そうした人たちは今、何に興味を持っているのでしょうか。また、柚木編集長が注目している商品などはありますか?

柚木:たくさんあるのですが、その中のひとつにアウトドア用品がありますね。昔と違って今は、外に持っていくギアがものすごく進化しているんですよ。寝袋であればマイナス5度でも耐えられるモノであったりする。家でできることが、外でもそのまま使えたりするので、「じゃあ、屋外で楽しもうよ」といった流れが来ていますね。

 7月、東京の豊洲にキャンプ場「WILDMAGIC(ワイルドマジック)」が誕生しました。昔のキャンプ場といえば、ただの更地であるところが多く、バーベキューをするところもブロックが積んであるだけ。でも、いまのキャンプ場はものすごく整備されてきているんですよ。既婚の人であれば子どもを連れて行くことができますし、独身の人であれば友達と一緒に行くことができます。キャンプ場へ取材に行くと、「新しい価値観が提案できているなあ」と感じますね。

土肥:豊洲といえば有楽町まで電車で10分もかかりません。高層マンションが立ち並ぶところに、キャンプ場をつくるなんてこれまでにないコンセプトですね。アウトドア用品以外に、注目しているモノはありますか?

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