不景気は関係ない? モノを扱う雑誌『MonoMax』が売れている理由仕事をしたら“30代男性”が見えてきた(前編)(1/6 ページ)

» 2012年08月16日 08時01分 公開
[土肥義則,Business Media 誠]

 「不況でモノがなかなか売れない」といった嘆き声が聞こえてくるなかで、モノを扱っている雑誌が売れている。その雑誌名は『MonoMax(モノマックス)』(宝島社)だ。

 雑誌の部数などを公表している日本ABC協会によると、2011年7月〜12月期の平均実売部数は、月刊「モノ誌」ジャンルの中で『MonoMax』(平均実売部数:9万8973部)がトップ。また34カ月連続で、部数が昨年実績を上回っているのだ。

 創刊から4年が経過したのに、いまも部数を伸ばし続ける秘けつはどこにあるのか。編集長の柚木昌久さんに話を聞いた。

創刊当時の『MonoMax』

モノがなかなか売れない時代に、モノ系の雑誌『MonoMax』(2012年9月号)が売れている

土肥:柚木編集長、雑誌が売れていますね。「不況と言われているのに、なぜ売れているの?」と感じている人は多いと思うのですが、私は編集長の“器”にあるとにらんでいます(キラーン)。

 これは自論なのですが、「会社というのは、社長の器以上に大きくはならない」と思っていて、雑誌も同じことが言えるのではないでしょうか。つまり、「編集長の器以上に雑誌は大きくはならない」と。

 柚木編集長、ご自身の強みは何でしょうか?

柚木:うーん……特にないですね。

土肥:え、ない!? ご、ご冗談を……。そ、それだと記事になりません(焦&汗)。

柚木:「ファッションにこだわりがある」「デジタル製品にこだわりがある」といったタイプではないですね。「この分野に詳しい」といった専門はなく、むしろオールラウンドに対応するタイプ……これが強みなのかもしれません。

土肥:でもこの業界で仕事をしていれば、よく聞かれませんか? 「柚木さんのご専門は何ですか?」と。

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