――今後メディアがやらなければいけないことはなんでしょうか?
烏賀陽:福島第一原発の事故で逃げられず被ばくした人たちがたくさんいます。彼らがこうなったのは誰のせいなのか。責任は誰にあるのか。絶対にこのことをウヤムヤにしてはいけない。
誰が何を、どのようなことを行ったのか。成さざるべきことで成したこと、成すべきことで成さなかったことを全部洗い出す必要があると思うんですよ。これをしない限り、日本は前に進めないと思う。1945年8月に戦争が終わったときに、それをウヤムヤにした。おかげで日本という国は、いろいろなものを67年間引きずり続けました。
私たちが生きている時代に、原発事故が起きました。誰に責任があったのか、私たちが明らかにしなければいけません。でないと日本という国自体が、世界から物笑いになる。二度と信用されないと思う。
外国から「責任者は誰だ?」と聞かれて、初めて動くようではダメ。敵は上手に逃げています。報道はとことん追い続けなければいけません。
相場:原発事故が起きて、ニュースに敏感な層が増えましたよね。これはすごくいいことだと思う。ニュースに触れる機会が増えてくると、自分なりに判断基準ができますから。どの番組が信用できるのか、できないのか。どの人が信用できるのか、できないのか。そして原発事故がありましたが、メディアは守ってくれないということも明らかになりました。
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