バンカラからおしゃれへ――明治大学がイメチェンに成功できたワケこれからのことがよく分かるコラム(3/4 ページ)

» 2012年08月01日 00時00分 公開
[小林浩,Business Media 誠]

地方の学生には負担軽減を

 近年は長引く不況により、地元の大学を選ぶ受験生が増えています。リクルートが全国高等学校PTA連合会と合同で行った調査でも、保護者が進路選択で重要視する情報は、もはや入試ではなく、「進学費用」や「(大学)卒業後の進路」に移り変わっています(参照リンク)

 歴史のある大手総合大学でも、地方からの学生が減り、地元比率が高まりました。このままでは、ローカル大学となり、近い将来、地方に卒業生がいなくなるかもしれません。そこで家の近くでも受験ができるように、地方に入試場を設ける大学が増えてきています。

 以前は全国から学生が集まっていた早稲田大学や慶應義塾大学でさえも、入学者の多くは首都圏出身者。このままでは“首都圏の地方大学”になってしまうという危機感から、早稲田大学や慶應義塾大学は首都圏以外の受験生を対象に、返済義務のない給付型の奨学金を設けました。

 また、地方都市の高校を付属校・系列校とすることで、地方都市でのブランド力を強化する動きが盛んに。早稲田大学は、2010年に創設者大隈重信の出身地である佐賀県に、早稲田佐賀中学校・高等学校を開校しました。上智大学は福岡県の泰星中学高校と教育連携を結び、2011年より校名を上智福岡中学校・高等学校としています。

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