こんなときに困るはず! 鉄道路線のキラキラネーム杉山淳一の時事日想(4/5 ページ)

» 2012年07月13日 08時00分 公開
[杉山淳一,Business Media 誠]

いままでにもキラキラネーム路線はあった

 これまでも路線名に浮かれた名前をつけた例はある。秋田県の「男鹿なまはげライン(JR東日本・男鹿線)」、宮城県と山形県を結ぶ「奥の細道 湯けむりライン(陸羽東線)」などだ。なまはげなんて子どもの頃にトラウマを持った人がいそうだし、乗ったら鬼にさらわれそうだ。意味は違うが、私のように頭髪を心配する人には敏感なキーワードを含む。2時間ドラマのサブタイトルみたいな路線名にはハプニングを期待してしまう。

 こうした路線名は地方のローカル線に多く、観光の一助という役目を持っている。大都市の場合は旅客案内上のメリットもある。ただし「宇都宮線(東北本線)」「JR京都線(東海道本線)」などで、実用的な名前が用いられる。

 観光路線の場合、路線名や駅名に遊び心があった方が楽しい。それは認める。鳥取県の境線は『ゲゲゲの鬼太郎』の水木しげる氏の出身地にちなみ、各駅に妖怪の名前がついている。「そんなにふざけていいのか」と思うが、これらの路線名、駅名はすべて愛称であり、正式路線名ではない。万が一、ネガティブな事象があった場合は正式名称を使う。その時は「男鹿線」「陸羽東線」であり、「砂かけばばあ駅」とは言わず「大篠津町駅」となる。

男鹿なまはげライン(男鹿線)。車体になまはげが描かれている

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.