こんなときに困るはず! 鉄道路線のキラキラネーム杉山淳一の時事日想(3/5 ページ)

» 2012年07月13日 08時00分 公開
[杉山淳一,Business Media 誠]

 このくらいなら命にかかわる事故ではないし、地方の鉄道らしいなと微笑ましくもある。私自身も某地方私鉄で経験した。私が乗っていた電車が、列車交換可能な駅に侵入しようとしたところ、2本の線路のそれぞれに電車が停まっていた。あわてて1台の電車を動かして、もう一台に連結して線路を空けた。運転士も駅員も乗客も笑っていた。

 しかし、人身事故を併発するような事故だったらどうだろう。

 「心よりお詫び申し上げます えちごトキめき鉄道株式会社」――。

 私が被害者だったら、遺族だったら「ふざけるな!」と憤怒するにちがいない。

 列車の到着が遅れて、億単位の商談に失敗したお客さまから謝罪を求められた時はどうか。会社に遅刻した時に提出する遅延証明書に「トキめき」なんて単語はアリか?

 「日本海ひすいライン」はまだマシだ。しかし「妙高はねうまライン」はどうかと思う。跳馬なんか危なっかしくて乗れない。くれぐれも脱線事故を起こさないようにお祈り申し上げる。

「日本海ひすいライン」となる北陸本線の車窓

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