コラム
» 2012年07月10日 08時00分 UPDATE

窪田順生の時事日想:冗談みたいな通販カタログが成立する理由 (1/3)

ここに3冊の通販カタログがある。それぞれ競合他社のものだが、ページをめくって目を疑う。なんと、1ページ目から最後までまったく同じなのである。そんな冗談みたいな通販カタログが好評を博している。いったいなぜなのか?

[窪田順生,Business Media 誠]

窪田順生氏のプロフィール:

1974年生まれ、学習院大学文学部卒業。在学中から、テレビ情報番組の制作に携わり、『フライデー』の取材記者として3年間活動。その後、朝日新聞、漫画誌編集長、実話紙編集長などを経て、現在はノンフィクションライターとして週刊誌や月刊誌でルポを発表するかたわらで、報道対策アドバイザーとしても活動している。『14階段――検証 新潟少女9年2カ月監禁事件』(小学館)で第12回小学館ノンフィクション大賞優秀賞を受賞。近著に『死体の経済学』(小学館101新書)、『スピンドクター “モミ消しのプロ”が駆使する「情報操作」の技術』(講談社α文庫)がある。


 先日、「JADMA(日本通信販売協会)ニュース」という会報誌の仕事で、非常に興味深い「通販カタログ」の取材をした。

 日本コロムビア、ビクターエンタテインメント、EMIミュージック・ジャパンという互いに競合する3社のものだが、表紙以外はすべて同じ。なんと1ページ目から最後まですべて同じ商品が同じレイアウトで並べられている。つまり、ライバル各社のカタログが表紙以外はすべて中身が同じなのだ。

ah_kubota10.jpgah_kubota11.jpg 表紙はそれぞれ異なっているが(左)、中身は全部同じ(右)

 こんな冗談みたいなカタログを仕掛けたのが、日本コロムビア執行役員・セールスマーケティング本部副本部長の山野井眞澄氏だ。日本コロムビアの通販チャネル「コロムビアファミリークラブ」は今年で設立43周年。国内最古のレコード会社として豊富な音源を強みに、約10万人の名簿も有していたが、近年収益状態が悪化していた。

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