おもろい! ナゴパイナップルパークのマーケティング(1/2 ページ)

» 2012年06月27日 08時00分 公開
[寺西隆行,INSIGHT NOW!]
INSIGHT NOW!

著者プロフィール:寺西隆行(てらにし・たかゆき)

株式会社Z会教材編集部理科課長(兼小学生コース教材担当)。幼児から大学生・若手社会人の教育に携わるZ会で、理科の教材編集に携わる社員のマネジメントと、小学生向け商材の開発担当を担う。前任はWeb広告宣伝・広報・マーケティングなどを担当。


 先週末、沖縄に行ったのですが、そこで目にしたのがパイナップルのテーマパーク「ナゴパイナップルパーク」の宣伝やパンフレット。これがめちゃくちゃ面白い! そして、とっても足を運びたい気持ちになるんですよね、これが。

 今回は時間の関係で、どうしても行けませんでしたが、「次に沖縄に行った時には、絶対立ち寄ってみたい」という気持ちになりました。何か幸せな気分になれそうですので。

 いろいろインターネットで調べてみると、本当にさまざまなところにマーケティングの仕掛けが転がっていることが分かりました。僕が沖縄で感じた感覚と合わせてご紹介します。

1.パンフレットに子どもが飛び付く!

 パンフレットは次画像のような感じです。

 到着したホテルにあったのですが、ひときわ目立っていました。パイナップルの形に切るという、ちょっとした工夫(しかし、コストアップの原因)をしているのですが、これにうちの娘がすぐ反応。「これほしい!」と。ちょっとしたコストで、極めて高い宣伝効果じゃないですかね。

 この時までナゴパイナップルパークの存在すら知らなかった僕が、知るキッカケとなりました。また、パンフレットの中では「ビッグパイナップルパフェ」という、高さ37センチ(!)のパフェが紹介されていて、「これは記念に食べなければ!」という気持ちにさせられました。

 知るキッカケを子どもに作らせて、知った後の情報提供は大人をもワクワクさせるものにという、見事なマーケティングです。

2.CMソングが刷り込まれる!

 コマーシャルソングが秀逸です。我が家は家族3人、沖縄でテレビCMに触れ、一気にヤられました(笑)。今でも家で、娘が「♪パ・パ・パ・パ・パ・パ・パ、パーイナップール」と、ことあるごとに口ずさんでいます。

 しかもこれ、天気予報でスポンサーCMを流すあたりが秀逸なんです。沖縄の観光客は、ほかの観光地に行った時より天気を気にしますよね。そんな観光客を狙い撃ち! なわけです。

3.アンテナショップがレンターカー営業所(&空港)の近くに!

 僕は沖縄に行ったのは初めてでしたが、想像をはるかに上回る「わ」ナンバー(レンタカー)の多さでした。あるビーチに止まっていた30台くらいのクルマのうち、3台を除いて全部「わ」ナンバーとか……そういうレベルです。それくらい、レンタカーがバンバン出ているんですよね。

 沖縄空港からバス送迎で5分くらいのところに、多くのレンタカー営業所が集まっています。その、すぐそばにアンテナショップの「パイナップルハウス」があります。

 沖縄に行ってレンタカーを借りる日は、「その日はレンタカー借りるだけ。あとはホテル直行」という場合も多いことが想像できます(僕も実際そうでした)。レンタカーを返却する時間、多くの旅行パッケージでは飛行機出発時間の2時間弱前までとなっています。そんな人たちにできたすき間時間を狙い撃ちできるように、パイナップルハウスを出店しているんです。

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