「LINE」など人気アプリから考える、スマホセキュリティ最新事情「iPhoneやめました」のその後(1/4 ページ)

» 2012年06月25日 20時15分 公開
[吉岡綾乃,Business Media 誠]

 先日、美容院で髪を切っていたときの話。手に二つ折りケータイを持って操作していた筆者に、シャンプー係のお兄さんはこう話しかけた。「最近、ガラケーの人って珍しくありません? 吉岡さんはスマホにしないんですか?」

 “ガラケー”という俗称もすっかり一般化したな、と内心苦笑しながら「スマートフォンも持ってますよ。私、このケータイがメインですけど、もう1台、Wi-FiルーターにもなるAndroid端末も使ってるんです。小さくて軽いし、片手で使えるしいいですよ」と答えると、彼はかなり興味を引かれたようだった。「へぇ! そんなのがあるんですね。僕、前はガラケーとスマホと2台持ちだったんですけど、もったいないかなと思って今は1台にしてるんですよ。重いし。でもよく考えると、1台にしてもあまり(通信)料金は変わってない気がする……軽いのならいいな……あと最近は、ほら、WiMAXとかなんとかスピード速いの出てるじゃないですか。あれ気になってるんですよね。3Gだとスマホ、遅くって……」

普段使っている携帯電話2台。右側のAndroid端末「Sony Ericcson mini」(イー・モバイル)は重さ99グラムと非常に軽く、女性の手でも片手操作が容易なミニサイズ端末。カメラのできも上々で、カメラアプリを使うのも楽しい、持ち歩くのがうれしくなる端末だ。画面の「Pocket WiFi」のボタンをタップするだけでWi-Fiルータとして利用できるため、ノートPCを持ち歩く人にも非常に便利

 シャンプー係氏との会話はその後も延々と続いたので以降は省略するが、筆者がケータイとスマートフォンの2台持ちをしているのにはいくつか理由がある。1つは、メール・通話用にメインで使う携帯電話は、やはり片手で使えてテンキーが付いているほうが扱いやすいと思うこと(個人的には、歩数計機能やおサイフケータイも外せない、参照記事)、2つ目は出先でPCを使う場合、スマートフォンが無線LANルーターになってくれると非常に便利なこと、そして3つ目――これは最近意識するようになったことなのだが――スマートフォンのアドレス帳はできるだけカラにしておいたほうが、安心していろいろなアプリを楽しめる、という理由だ。

スマートフォンのアプリを買う場所

 長い間、フィーチャーフォン(従来型の携帯電話)の世界では、NTTドコモの「iメニュー」など通信キャリアが管理する「公式メニュー」は非常に強い誘導力を持っていた。公式メニューに掲載される「公式サイト」を運営するには、通信キャリアによる審査をクリアしなくてはならない。

 スマートフォンの普及が進む現在、この流れをくんで、Android用にはNTTドコモが運営する「dメニュー」やauの「auoneマーケット」といった通信キャリアによる公式メニューの整備が進められている。しかしスマートフォンユーザーの多くは、こういった通信キャリアによる公式メニューではなく、OSベンダーが運営するプラットフォームを利用している。Androidユーザーの多くはGoogle公式の「Google Play(旧Android Market)」でアプリを探すし、iPhoneユーザーは原則として、アップルが運営する「App Store」からしかアプリをダウンロードできない。

 App Storeに掲載されるアプリはアップルの審査を通ったものだが、Google Playにはそもそも審査という概念がない。そのためAndroidアプリは、開発者が自由にアプリを配信できる半面、クオリティが低いアプリや著作権違反のアプリなどもまた多数配信されているのも現状だ。また、Androidを狙ったマルウェアも増えている(参照リンク)

 こういった“困ったアプリ”を使うと、自分が被害を受けるだけでなく、友人知人にも迷惑をかけてしまうことがある。そうした事態を避けるため、ユーザー自身が注意してアプリを選ぶ必要性が高まっているのだ。

       1|2|3|4 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.