ソニー株式は“モニュメント銘柄”に……忘れ去られるか、崖っぷち相場英雄の時事日想(2/4 ページ)

» 2012年06月14日 08時01分 公開
[相場英雄,Business Media 誠]

 結局、同日の商いで同社株は前日比500円安の3220円でストップ安売り気配のまま。大量の売り注文を残してしまった。

 また、ソニー株式の急落で市場心理が極端に冷え込み、日経平均株価も大幅下落。終値ベースでバブル後の最安値となる7699円50銭を付けた。

 この日、私はソニーの株価動向を伝える記事のほか、市場全体の急落を伝える記事を20本以上書かされたことを今でも鮮明に記憶している。


 6月4日、東京株式市場は荒れた。

 欧州金融危機の再燃懸念や米国経済の変調を嫌気した投資家からの売りがかさみ、東証一部はほぼ全面安状態になった。

 この間、個人投資家や証券ディーラーらの売りが膨らみ、ソニー株式も急落した。

 以下は、この状況を伝えた日経クイックニュースの記事だ。 

 4日午前の東京株式市場でソニー株が続落した。前週末比23円安の990円で寄り付き、心理的節目の1000円を割り込んで年初来安値を更新した。1991年と2000年に実施した株式分割を考慮すると、1980年8月以来の安い水準となる。欧州債務不安やそれを背景にした円高傾向、ここにきて米雇用情勢の失速による景気懸念も加わり、海外投資家などによる手じまいの売り圧力が一段と強まっている。信用買い残の多さ、個人などの関心の高さもあって、信用取引の追加担保差し入れ義務(追い証)発生に伴う換金売りも株価下落に拍車をかけている。ソニーの発行済み株式数は約10億株。時価総額も節目の1兆円を割り込んだ。

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