取材過程でどのような感情を抱いたのだろうか。さまざまな感情について「1.まったく感じない」から「5.強く感じた」まで5段階で聞くと、平均値が最も高かったのは「悲しみ」で4.4だった。そのほかには「憤り」「使命感」「苦しみ」「怒り」「無力感」が3.5を超えていた。全体的にネガティブな感情を持った人が多いようで、「希望」「親しみ」のようなポジティブな感情は平均値が3を切っていた。
また、「震災報道に携わってから考え方・価値観・人生観に変化はありましたか?」と尋ねると、「変化したと思う」が半数を超えていた。
インターネットによる調査で、対象は震災報道関係者115人(男性55人、女性13人、無回答47人)。調査期間は3月6日から4月13日。
取材や報道作成の過程で感じた感情の平均値(出典:京都大学こころの未来研究センター)
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