使えねえなこの研修……ちょっぴり生意気な新入社員のホンネ新人4人+院生1人が語る、会社のヘンなこと(2/5 ページ)

» 2012年05月25日 08時00分 公開
[須田希美,Business Media 誠]

働かずに大学院を選ぶ

須田 この座談会で、唯一、就職せずに大学院の道を選ばれた深川さん。進学されてどうですか?

深川(大学院) 今は地域再生とジャーナリズム論に関してひたすら勉強中。就職活動を通じて、自分が何をやりたいのか、何ができるのかということを考えたら、ほとんど勉強せずに過ごしてきたということが分かった。確かに「知識は勉強したら手に入るけど、経験は勉強しても手に入らない」と思っていたからバイト、海外、部活、ボランティアなどとてもいい経験が得られたと思う。しかし経験しても自分の知識の乏しさによって理解できなかったり、うやむやになったりしたことが多々あったから。

 じゃあ「会社に入って勉強すればいいじゃないか」ということもできるけれど、自分の周りの社会人に話を聞いても「仕事内容、自分の取り扱っている商材に関しては答えられるが、それ以外はサッパリ」という人がほとんど。興味がないみたい。多様な価値観を育みたい僕にとっては疑問だった。自分が何かをする時、そのする環境が何よりも大切だと思うからね。だから、大学院という専門性の高い勉強ができ、しかも大学と違い研究者・企業・役所と同じ目線から物事を考える場所に行くことは自分にとってある意味当然だったんだ。

須田 この座談会では仕事の話をしていますが、改めて大学院という選択についてはどう思いますか?

深川(大学院) 自分にとって正しい選択だったと思う。ただ、こうしてみんなの話を聞いて「社会人になるってすごいな」と心底思う。だって、ついこの間まで俺たちは学生であってかなり優遇された存在だったのに、みんなは社会人としてもう「身一つで生活のため生きています!」という感じがする。

すでに現場で活躍する新社会人も

須田 みなさん研修明けだったり、研修期間も最後に向かっていると思います。今週(5月14日週)は何をしていますか?

井上(損保) 今週はがっつり案件を受け持ってるよ。仕事内容は、事故が発生する→状況を調査→被害額を考察して→保険金を支払う――といった一連の流れ。5月に地方に配属になってからやらせてもらっているけど、部署によって育て方はバラバラみたい。 同期の中でも俺がやってるのは特異かも。中には電話対応しかやらせてもらっていないところもある。

脇坂(SIer) 誰とコンタクトとるの?

井上(損保) 事故の被害者と直接。

須田 今は地方都市ですが、いつか東京に戻りたいという気持ちはありますか?

井上(損保) 東京の可能性はいくらでもあるんだけど、希望は出してない。1年目が終わったら海外赴任プログラムに参加するつもり。いずれ実家を継ぐから時間が限られている。だから今からやっていかないと間に合わない。海外が目的ではなくて最終的に行きたい部門があるんだ。だからそのための最短距離の通過点という感じ。

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