駅ナカビジネスは好調だが、問題もあるどうなる? 鉄道の未来(4)(5/6 ページ)

» 2012年05月23日 08時02分 公開
[土肥義則,Business Media 誠]

大塚:鉄道雑誌は主要な月刊誌だけでも6誌に上り、それぞれ読みごたえのある充実した誌面で鉄道愛好家をひきつけていらっしゃるので、広告の潜在需要はあるでしょうね。

 ある雑誌の編集者はこのように言っていました。「今、隠れた収益源は子供雑誌。なぜなら子どもには“6ポケッツ”があるからだ」と。どういうことかと言うと、子供には両親と祖父母2組がいて、その6人が子供にプレゼントする。例えば「この鉄道雑誌、高いなあ」と思っている親は、買うのをためらっている。しかし祖父は子供にその雑誌を買ってあげる。この部分に、ビジネスチャンスがあるのではないでしょうか。

 多くの男の子はクルマか鉄道が好き。なので鉄道雑誌も工夫次第で、もうける仕組みを構築できると思っているんですよ。

杉山:鉄道会社はオフィシャルマガジンをつくるべきなんですよ。

 「鉄道ファン」っていうと、かなり狭いカテゴリーになってしまう。きっぷを買う、カメラを買う、雑誌を買う、本を買うくらいで終わってしまう。しかしちょっとライトな鉄道ファンってものすごく多いのではないでしょうか。その人たちの市場は眠っているんですよ。例えば、電車が描かれているケーキがあれば、買うかもしれない。それは靴下かもしれないし、マグカップかもしれない。ちょっとライトな鉄道ファンに、これまでにない楽しみ方を提案できるのではないでしょうか。

大塚:ちょっとライトな鉄道ファン、どのくらいいると思いますか?

杉山:よく冗談で言いますけど、「みんな鉄道は好き」だと思っています(笑)。沖縄の人はさすがに馴染みがないので分からないですが、基本的にはみんな鉄道が好き。知らんぷりしているだけで、きっと好きなはず(笑)。

大塚:同じような商品があっても、「こっちのモノは鉄道の絵があるから買おう」という人は多いかもしれない。

プラレールは子どもだけでなく、大人もファンは多い(撮影:杉山淳一)

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